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事務所に着いて私は声優部の部門フロアへ、咲弥は俳優部の部門フロアへ別れた。

打ち合わせが終わったら連絡を入れると言って、エレベーターの中で別れた。


「今日の予定は、来週までのスケジュール確認と、歌番組の打ち合わせ。恋ヴィの台本受け取りと、新作アニメのオーディション募集がきてるからその中から選んでもらうのと、アニフェスの出演依頼が来てる。」

「ありがたいね〜。」


なんて話しながら、声優部門の事務局で今日の打ち合わせに必要な資料などを受け取ると指定された会議室に向かう。

会議室には、声優としてデビュー当時からお世話になってる梶原さんがいた。


「お疲れ様です。」

「お疲れ様。高校入学おめでとう!これ、声優部門全員からの入学祝い。」


可愛くラッピングされたプレゼントを受け取った。


「え!ありがとうございます!嬉しい!!開けていいですか?」

「もちろん。」


了承を得たのでラッピングを開けると、中から出てきたのは、レッスン着一式だった。あと、疲労回復をしてくれるというパジャマ。

レッスン着は好みど真ん中だし、パジャマに関してはシンプルだけど可愛いピンク色だ。


「ありがとうございます!レッスンも楽しくなりそう。」


ニコニコしながら丁寧にレッスン着とパジャマを再びラッピングの袋に戻して、隣の椅子にカバンと一緒に置いておく。

カバンから筆記用具を出して、打ち合わせを始めることになった。

まずは、新しい台本を受け取る。

この台本の収録日が来週の水曜日の夕方。事務所側もなるべく学校を優先できるようにスケジュールを組んでくれるので割と週末や、平日の夕方からの収録が多い。

次に追加キャストのオーディションや新しく秋、冬アニメのオーディションに着いて、どれを受けるか?という話になったが、基本的に私は全部受ける。

受けさせてもらえるものは全部挑戦したいのだ。


「オーディションは、スケジュール上問題がなければ全部受けます。」

「そう言うと思った。オーディションに関してはこちらで全部手続きしておく。一応これ原作ね。」


と、受けるオーディションの原作を受け取る。

原作は漫画だったり小説だったりするが、自分が受けるキャラクターの原作イメージを掴むためにもしっかり読み込む。


「夏休み期間中に行われるフェスに関しては歌手として呼ばれているよ。」

「声優としてではなくですか?歌手といっても、まだCDは発売してないし、アニメ放送は木曜からですよ?」

「咲弥くんが出るドラマは明日からだろう?予告編が結構流れているから、そこからのオファーだと思う。それとカバーも歌うから声優としての梛月ちゃんも含めて呼ばれていると思う。」

「わかりました。ありがたくそのお仕事もお受けいたします。」


と返事をする。

最後に打ち合わせをしたのは、二つの歌番組。

今月は歌番組への出演が多くなると言われた。私はデビューしたてでそのデビュー曲が咲弥のドラマの主題歌、恋ヴィのエンディングテーマと両A面シングルだからと言うのもある。

2曲とも歌わせてもらえる可能性は非常に高いが、今回はどちらの歌番組もフルサイズで歌わせてもらうと言う事だった。


「梶原さん、このルテラのバックに付くというのは?メンバーに咲弥もいますよね?」

「あぁ、そこは咲弥くんと梛月ちゃんをよく知らないファンからすれば、俳優と声優がなんで仲良いの?って疑問が必ず浮かぶと思うんだ。だから、早めの対処。ルテラの4人とも咲弥くんとも梛月ちゃんは仲がいいんだよ。というののアピールの一つかな。咲弥くんとは同期だしね。その辺も含めてちょっと忙し行けれど、歌手の梛月と、バックダンサーとしての梛月のギャップも演出できたらいいなと考えてます。

週末の歌番組も時間がないから忙しいけれど、CD発売日の方が忙しいから覚悟していてね。その日は朝の情報番組を3っつ、お昼の情報番組にも出演をしてからの歌番組の出演になってます。

簡単にいうと電波ジャックdayです。朝早いけど頑張ろうね。」

「わかりました。頑張ります!梶原さん私のクラスメイトにムーンプロダクトの子が居たんです。月都くんとよく一緒にお仕事してる子。その子と席が前後だから話すことが多くなりそうなんですが。どうしたらいいですか?」

「お仕事だと、公表するまでは共演NG。だけど、学校での交友関係に関しては事務所側から何も言わないよ。例えば学校行事で一緒に何かをする。という時は要相談。基本的にわからなければ、僕か藤堂に相談してもらえれば大丈夫だから。」

「はい。ありがとうございます。」


それで打ち合わせは終了した。

今月の目標は、忙しいけれど毎日ブログを上げること。

ということだったので、まずはブログ頑張ろうね。

と言われた。


打ち合わせが終わったことを咲弥に連絡をすれば、咲弥はすでに打ち合わせが終わっていて声優部門の共有スペースで本を読んで待っていてくれた。

天音ちゃんとはそこで別れて、私と咲弥は帰路に着いた。



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