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「笑えば、許されると思うなよ?」
「「許されると思ってる」」
「それは、ごめんなさいした人じゃん。」
「んへ、梛月ごめんね?」
「なっちゃんごめん。」
キュルンとした仕草をして謝ってきた2人に、会場がわく。
「ずっるいよね。そういうの、ファンを味方につけちゃってさぁー。」
「ずるくない!」
「正当防衛です。」
「何に対してよ。」
「んふ。ふははは。」
「今日は咲弥が笑い上戸だね。さて、急ですがソロソロ良いお時間ですので、ここまでお付き合い頂きましてありがとうございました。楽しんでくれましたか?」
と聞けばブーイングが多かった。
「持ち時間があるからね。」
「欲しがっちゃダメだよ?あ、単独ライブならたくさん欲しがってね。」
「出し物はまだまだ続くので引き続きお楽しみくださーい。」
「以上、チェリームーンでした!」
と会場にファンサをしながら、ステージ袖にはける。
「はぁー、お疲れ様。あ、ありがとう!瑆」
「お疲れ様。ありがとう。」
「お疲れ。あ、ありがとう。」
瑆に預けていた、飲み物を受け取り水分補給をする。
「梛月ちゃん、すごかった!楽しかった!動画も送ってます!」
「あっは、ありがとう。シーリオのステージも格好良かったよ。」
「咲弥くん、動画グループに送ってます。」
「桜我くんは、個別に送ってます。」
と海斗と瑆、唯がそれぞれ撮影してくれた動画をグループに送ってくれたらしい。
それは、後でショート動画にして投稿しても良いよねーと思いながら唯ちゃんに再びスリーショットを撮ってもらう。
そんな会話をしながら、控えの教室に戻ってくる。
私と咲弥は少しのんびりする。桜我はこのままフロンティアの控え室に移動をするために、荷物をまとめている。
「桜我、この後も頑張って!」
「頑張れー。」
「軽いな2人とも。俺もこの後のライブ頑張ってくる!」
「怪我しないように!」
「はーい。」
元気に返事をした桜我は、教室を出て行った。
「シャワー浴びたい。」
「右に同じく。」
そんな話をしながら、ドライシャンプーしたり汗を拭き取ったりして交代で制服に着替えた。
フロンティアのライブが合っている間は、会場に近づけないし特にないし、後夜祭には参加できないから今のうちに校内を再度回ろうと、なっていろんな模擬店で買い歩きツーショなど写真を撮りまくった。
翌日の朝のニュースのエンタメコーナーで、今日の学会陰祭のステージ内容が紹介されていた。
シークレットゲストでやってきたフロンティアがメインで放送されて、その次にチェリームーン、シーリオの順番で放送されていて、かなり好評だったらしい。
私も、朝の準備をしている間に昨日のエンジンの動画と、スリーショット、ツーショット写真を選んで投稿した。
会社の公式のSNSの方も紹介されていて、かなり好評されて賑わったそうだ。




