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フロンティアが学祭に来る。ということがわかって事務所が出した答えは、三人でのミニライブは許可。風呂テンティアのステージの時間帯は会場にいるのはダメ。

つまり今回の共演はNG。予定通り、動画チャンネル開設と同時に従兄弟と公表する予定なので、年内の共演はNG。みんな忙しいからスケジュール調整するのが難しいというのが1番の理由らしいけど。

その動画チャンネルの第一回の打ち合わせは長男ズがするらしいので、決まり次第連絡が来るだろうと思っている。


「ねぇー桜我。フロンティアの2曲決めた?」

「めっちゃ悩んでる。」

「早く決めてね。フロンティアの曲も大変なんだから。」


合同授業の普通科の教室の1番後ろの席で桜我と話しながら授業の準備をしている。

私が所属している芸能コースは3年生の後半にもなるとほとんどがデビューし、学業と芸能活動の両立をしている。なので、時間帯によってはめちゃくちゃ少ない時もあるし、年末年始の特番の撮影もぼちぼち始まっているので、アイドル組は正直忙しそうだ。


「なっちゃん、他の4曲の振りは大丈夫なん?」

「うん。そこは大丈夫。ほんとにフロンティアの曲次第なんだって。私が悩んでいるのはフォーメーションね。後セトリの順番。私も咲弥も酸欠に今回はなるかもって覚悟して練習しているから。」


そんな会話をしている成果普通科の皆様は若干ソワソワしている。

一年生の時の私のパフォーマンスを直で見ているし、私と咲弥そして事務所が違う桜我がグループを組んで歌って踊ったり、何よりルテラとフロンティアのカバーをするというのはファンの立場からしたらかなり楽しみなのだろう。

2年生にはシーリオの海斗、瑆、1年には唯がいる。この3人もステージで自分達の歌やルテラ、私の歌を歌って踊るらしい。それもそれで私は楽しみにしている。


「今日中に送る。」

「絶対ね。」


授業が始まるまで学祭の出し物を相談して、今回の衣装は柊弥くんにお願いしようと思っている。最後の学園祭だしちょっとアイドルちっくなものでもいいのではないかと思う。

桜我は着慣れているだろうしね。

昴くんと月都くんに桜我が学祭のセトリ悩んでるから相談のってあげて。

とメッセージを送り、柊弥くんには衣装の相談をした。

仕事の合間に返事が来るだろうと思い授業を受ける。

私は今日1日授業を受けることができる。咲弥は地方ロケに行っていて、桜我もこの授業を受けたら仕事で早退をする。

授業中セトリとフォーメーション(仮)を考えつつ授業を受けていればあっという間に終了のチャイムが鳴る。

グッと背伸びをしている次の授業をしつつ、桜我を送り出した。

いつメンの2人がいないとなると、私が一緒にいるのは一年生の頃から仲良しの愛美ちゃんの所だ。


「愛美ちゃーん。」

「梛月ちゃん、午後から1人なの?」

「そうそう。2人ともお仕事忙しくてね。だからランチから一緒して良い?」

「うん、いいよ。」


と愛美ちゃんのグループにお昼から入れてもらい、隣の席に座る。


「梛月ちゃんが一日学校に居るって久しぶりじゃん。」

「もう11月入りましたからねー。これから年末年始の特番の撮影とか、歌番組の出演とか増えてくるから今のうちに充電。私的には出席日数を稼がないと。事務所側もその辺りはちゃんとしてくれているんだけど、学祭終了後から年末までのスケジュールが怖いなって思ってる。」

「忙しいのは、いいことだよ。」

「ありがたい事にね。嬉しい悲鳴ですわ〜。」


なんて仕事のは話やドラマの感想、最近の流行に強い女子高生を味方に残り4ヶ月の学校生活を楽しもうと全力で楽しもうと思った。

学校ってゆっくりできるし、プチお茶会みたいな感じになるから好き。


放課後寄り道をせずまっすぐ帰宅してまったりしている間にフロンティアの方で話がまとまったようで、ゲリラライブで歌わない“My Dear”と“僕らの”に決まったようだ。

衣装の方も柊弥くんから連絡が来ていた。上下黒スーツ、インナーは咲弥が黒のタイ付きブラウス、桜我が色違いの白、私が白のオフショルにコルセットをつける。全員右腰には、チュール?シースルーの赤、ピンク、くすみピンクの布?みたいなのを巻くスタイルだった。

普段自分のライブでは着たことのないタイプの衣装なので少しワクワクしながら、柊弥くんにお礼のメッセージを送った。

それから、再度セトリとフォーメーションの組み替えを考え始めた。


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