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昨日は完全に学内だけだったが、2日目の今日は生徒が招待した両親だったり友達だったり、校内に来ている。

私と咲弥はシーリオの四人を招待した。

柊弥くんが咲良ママ達を招待したらしい。

シーリオの四人は舞台でのパフォーマンスの勉強にもなるからというのもあるが年長組の海斗と瑆が中学3年生で、うちを受験すると聞いたので学校見学も兼ねて丁度いいと考えた。

私と咲弥の二人から、海斗と瑆は推薦で入学してきそうだなとも思っている。

何せ、ルテラが私が新曲を出せば必ずバックにつくしバラエティへの出演が増えているからだ。

他の同期の子に比べて頭一つ出てるから、今年の推薦枠のうち2つはこの二人だろうと勝手に確信をしている。


「なぁ、梛月。海斗達迎えに行かなくて大丈夫か?」

「え?迷子になるかな?」

「迷子というより、囲まれそうじゃね?」

「うちの学祭なのに?」

「なになに?なっちゃんと咲弥の後輩くんの?」

「そうだよ。今年ここを受験する二人がいるから学校見学ついでにおいでってチケット渡したの。」

「桜我、誰呼んだの?」

「俺は、姉ちゃんと妹。」

「え?桜我長男だったの?勝手に次男か三男の末っ子って思ってた。」

「ねぇ、なっちゃん気にする所そこなの?」

「そこだね。」


私と桜我の会話を総無視してスマホをいじっていた咲弥が、急に立ち上がる。


「海斗達着いたみたいだよ。無事会場入りしたって、今連絡が来た。」

「おう、それはいいけどなんで立ち上がった?」

「飲み物買って来る。」

「今から?」

「梛月も行く?」

「行くー。もう少し食べたい。」

「まだ、食べるの?」

「食べる。準備も終わったし。桜我は?」

「俺も行く!」


と結局3人で追加の食べ物と飲み物を食べて、写真を何枚か撮る。

自分達の出番少し前にステージ袖に移動して3人で円陣を組んでステージに上がった。

このミニライブで煽るのは桜我を中心にしてもらうつもりだ。

もちろん、それぞれの持ち歌のときはメインで歌うメンバーが煽る。とは言っても、自己紹介無しにまずはパフォーマンスから始まる。


1曲目は、ルテラの“咆哮”から。

咲弥を中心に最初のポーズをとりイントロが流れるのをまつ。

胸のヒットから曲へ入り、ダンスを楽しみながら歌う。

もちろんルテラの曲なので、メインで歌うのは咲弥だ。咲弥ファンとしては貴重なステージだろうなと正直思う。

普段は俳優の咲弥が、学祭ではアイドルとして歌うのだ。

会場は盛り上がってくる、2曲目はフロンティアの、“漆黒の支配者“メインは桜我、3曲目は私の新曲“Silent game”どれも激し目のダンスナンバーでアクロも3曲とも入れた。

3曲踊り終わったところで、MCタイムだ。


「ウェーイ、楽しんでますか?どーも、CherryMoon(チェリームーン)の葉山桜我です。」

「こんにちは。チェリームーンの伊集院 咲弥です。」

「チェリームーン紅一点、長谷川梛月でーす。えーと?なんか新しいユニットができていますが、このユニット私達が高校在学中かつ、学祭の時期にしか活動はしませんのでそこの所よろしくお願いします。」

「俺たち3人デビューします!」

「いや、しねーんだわ。俺と梛月はそれぞれでもうお仕事いただいてます。」

「しないの?」

「勝手な事言わないんだよ?桜我。」

「俺らのこのユニット名は、それぞれの所属事務所からつけてます。だから、本当に学祭の時にしか活動しません。つまり、次の活動はいつですか?桜我。」

「えーと、2年後です!」

「はい、というわけで、2年後は我々3年生。ということは、」

「このユニット2回しか活動しねぇーじゃん。」

「2回でも皆の記憶に残ればよし!」


水分補給をしながらほぼ教室の会話のノリで、MCを進めていく。

MCをしながら、海斗達4人も見つけたので咲弥と2人ファンサをする。


「おい、お前ら急にファンサ始めるな。」

「いや、だってねぇ?」

「可愛いこ見つけたらファンサしろって恭弥くんと聖くんが言ってました!」

「ナンパか?!」

「ファンサです。」

「んで。誰にしてたの?」

「「可愛い子達に。」」

「サクラってそういう感じなの?」

「いう訳ないでしょー?桜我、他担狩りしそうだからダメー。」

「「ねー」」


と、咲弥と2人でハモればさらに会場は盛り上がった。

その後、残りの3曲を歌い切り3人で肩を組んでお辞儀をするとステージ袖に戻る。

“アンコール”なんて声がかかっているけど、“ごめんねー”と誤りステージを降りた。

3人とも汗だくで息が少し上がっているけれど、初めての学園祭のステージは幕を楽しくパフォーマンスができたということで、大変満足だった。

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