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私の名前は、長谷川 梛月(はせがわ なつき)、15歳。

入学式を2日後に控えた本日、私は同じ年の従兄弟咲弥(さくや)と一緒に待ち合わせ場所である、サクラエンターテイメントという私達が所属する芸能事務所にやって来たのが数分前。

待ち合わせ場所に居たのは咲弥の実兄である、伊集院 恭弥(いじゅういんきょうや)柊弥(しゅうや)と、社員寮を担当している事務の人の3人。


「長谷川さんと伊集院さんは、お二人のご両親それぞれから、2人で一部屋もしくは4人で同じ部屋にして欲しいと言われまして、最終決定はお二人に任せると同意書もいただいております。」

「ちなみに昨日預かった荷物はとりあえず、俺らの部屋というか家に置いてる。」

「どうする?」


と聞かれて、絶賛頭を抱えてる。

うちの会社の寮は親族関係であれば性別関係なく、2LDKの寮に入れる。

家賃などの固定費削減などの理由もあるし防犯面もある。

私と咲弥は未成年なので、それぞれの両親に事務所から書類や連絡が入っているのは知っていた。

なので私と咲弥は、2人で同じ部屋か、私が1人で三兄弟が一緒かと思っていたのだが、まさか4人一緒にという提案には驚いた。

うちの寮はマンション毎に部屋が違うから、部屋は確保されているのだろうけど。


「どうする?私2人部屋がいい。」

「俺も。梛月と一緒の方が今までとそんなに生活リズム変わらないし。」

「私と咲弥の2人部屋が良いです。」


と事務員さんは“書類持って来ますね“と言って書類を取りに行った。


「梛月と咲弥が俺らと一緒の部屋が良いっていうはずないじゃん。4人揃ってた時期なんて、2人小学生じゃん。僕と3人でも、2人一緒の部屋を選んでたと思うよ?」

「そうかぁー。」

「6歳差はまぁまぁ大きいよ。」


と4人で話していたら、事務員さんが家の鍵と書類を持って来てくれてそれに私と咲弥はサインをした。

この書類は決まった部屋の間取りや寮費、おおよその月額の固定費の金額が書いてあって、それぞれの両親の元へ送られる。

私と咲弥の部屋の番号は、310号室。恭弥くん達は同じ棟の301号室らしい。

寮の部屋は成人するまで変わらないし、成人しても収入や同室の人間が未成年である場合も変わらない。

部屋を出るのは、外で一人暮らしをする場合か、退社する時、または今回みたいに自分の親族が入寮して来る時には部屋の変更はあるらしい。

そんな基本的な説明を受けた後、寮内の説明や部屋の場所は恭弥くん達がしてくれるとの事だったので、そのまま寮の方へ移動した。

案内された寮は、事務所から15分ほど歩いたマンション群の一角に建っていた。

マンション群というか、団地みたいなイメージだ。

この辺りのマンションは、事務所の寮だったり、他の芸能事務所の寮などもあるらしい。

芸能人やその卵だったりが暮らしている地区として有名だと、恭弥くんは言う。

私としては、食材を買うスーパーや薬局など生活に関して必要なものが揃う場所を知りたい。

その辺はとにかく部屋の片付けをしてから、柊弥くんに聞こうと決めた。

マンションのエントランスには二重になってて、管理人さんも24時間交代でいてくれるらしい。

コンシェルジュ?と言うらしい。

寮の警備に関してもセキュリティが高いな。

と感心しながら案内されたのは、3階の一番左側の角部屋だ。


「探検して終わったら俺らの家に荷物とか取りに来いよ〜。一番右側の角部屋だから。エレベーターが丁度中心にある。」

「角部屋じゃん!ありがとう!後で行きまーす!」

「わかった。」


と返事をして2人と別れた後、渡された鍵で玄関を開けて室内に入る。

玄関のシューズクローゼットは、大きく、コートも掛けれるスペースがあった。

右が、洗面台があり、その奥の扉を開けると脱衣所とお風呂、洗面台の後ろのドアがトイレ。

廊下に戻ってきて、正面のガラス戸を開けると、右側にカウンターキッチンと広めのリビング。

左手に扉が二つあった。

部屋のサイズはどちらも8畳、クローゼット付き。

家の探検を終えた私と咲弥は、まずやる事を決める事にした。

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