第3章 規則
私はふと目が覚めた。
まわりは薄暗い夜明けの森。
どうしてこんなところで寝ていたんだ??
疑問だけが頭に浮かぶ。
私は腕時計を見た。
「・・・6時36分・・・」
いつもより少し早くめがさめていた。
私は自分のかばんを探った。
“ガサッガサッガサッ”
中にあったのは懐中電灯とわずかな食料と【GAME】と書かれた一冊の本であった。
その本には紙切れが挟まっていた。
私はそれを読んだ。
“あなたはこのブックを持っています。このブックにはこの【GAME】の攻略が書かれています。ですが、あなた1人の力ではこの【GAME】は攻略出来ません。まずはブックをお読みになって下さい”
私はブックを読み始めた。
私は時間を忘れ、ブックに釘付けであった。
そしていろんな事がわかった。
今の私に1番必要なのが
島の地図を持っている
地図人
その次に門の鍵を開ける
鍵人
そしてこのブックに書いてある最後のボスであるゲームマスターを倒すのに必要な
武器人
まだ他にも爆弾人や脳人など多数いるが、私が考えた作戦ならこの3人で大丈夫だ。
問題はそれぞれの人間性だな・・・性格によっては作戦を変えんといかん。
だが一体なぜゲームマスターはこんなゲームを作ったんだ・・・?
また一つ新たな疑問が出来た。
私はブックを読み終え時計を見た。
「・・・8時32分・・・もぅ、こんな時間か。いかんなぁ~、つい読みふけってしまった」
私も歳をとったなぁと改めて実感した。
少し小腹がすき、私は持っていた食料を食べ始めた。
食べ終わると私はすぐさま準備をした。
私の考えた作戦を早く何も知らないみんなに知らせる為に・・・
そして私はこの森を下って行った。
「早めに武器人と地図人のどちらかを見つけないと・・・この2人は一番、狩人に狙われやすいからなぁ」
しばらく歩くと目の前に小さな小屋が見えて来た。
私は小屋を上から見ることができる場所に移動し、しゃがんでその様子を見ていた。
小屋のまわりには男が立っていた。裏口の窓からその男は小屋を覗きこんでいる。
「何かあるのか??」
私はその男に話しかけようと立ち上がったた瞬間
“ドゴォォオオオン!”
背中に衝撃が走る・・・
私はその場に倒れた。
意識がだんだんと薄れていく・・・
自分に何が起こったのか分らない・・・
ただ私は死ぬと確信していた・・・
私は病気で死が近いのは、わかっていた・・・
だから悔いの残らないよう生きてきた・・・
だが残念な事がある・・・
それは、私の意思が他のプレイヤーに伝える事ができなかったこと、さらに私に、おそらく銃弾をあびせた、狩人にこのブックを渡してしまうことだ。
他のプレイヤーにとってはまさに絶望だ・・・
そして私に鬼のような顔をした男が歩み寄って来た。
「フッ・・・くたばれクソじじい!!」
その瞬間、私の意識が途切れた・・・




