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GAME  作者: 普久原 なみ
11/24

第10章 迷路

2人は、ヒントのポイントである、『A/Z・・・001/100』へ向っていた。







“サッ・・・”






優は天井を、麻美の持っていた懐中電灯で、照らした。







「『C/Z・・・016/100』かぁ。麻美ちゃんが起きた場所が近くなってきたな」






「えぇ。でもどうして、この文字を見ただけで、分かっちゃうの?」







「そうだった、まだこの英数字の意味をゆってなかったっけ」






「えぇっと、これは、俺が推理するには 縦26、つまり、アルファベットのA~Zまでの列と、横100の1~100までの列の地図を想像すると分かりやすいんだ」






「ってことは、私が起きた場所は、上から2番目と横25番目の重なり合うポイントってことね、」






「そうゆう事。

よしっ、説明も済んだところで、先を急ごう」






「えぇ」







2人はまた歩き始めた。






“コツッコツッコツッコツッ・・・”






「俺も、麻美ちゃんに聞いてもいいかな?」






「何?」






「麻美ちゃんは、歳はいくつぐらいなんだ?」






「私?私は18よ」






「ってことは、俺の一コ下かぁ」






「じゃあ優は、19なんだぁ。私の兄と一緒ね」






「へぇ~、麻美ちゃん、兄貴いるんだぁ」






「えぇ、今は私も兄も別々の親戚の家にいて、今は全然連絡とってないんだ」






「別々って、なんかあったのか?」






「・・・5年ぐらい前に、両親が事故に巻き込まれて、それで私は近くの親戚の家に、兄は大阪の親戚の所に引き取られる事になったの」





「ごめん・・・なんか変な事聞いちまったな」






「ううん。全然いいの、もう昔の事だし。でも・・・」






「でも?」






「風戸 仁って知ってる?」





「あぁ・・・確か5年くらい前に、銀行強盗に失敗して捕まった連続殺人鬼・・・ってまさか!?」






「そうよ・・・あいつが両親を殺したの」



「あの時、私と兄は、車の中にいて助かったけど。父と母は銀行の中にいて、そして事件に巻き込まれて そのまま・・・」





「……………」






「私も、兄も、顔は見ていないけど、あいつの事が許せない」






「そうかぁ。そんな事があったのか」






「ごめんなさい。なんか、暗い話ししちゃって・・・」






「俺も、麻美ちゃんの気持ち分かるよ。俺も昔、大切な人を亡くした事があったから・・・」






「そうなんだぁ」






2人とも、気まずくなり少し黙りこんだ。






「いけねぇ、暗くなっちまったな。はいっ終了!もうこんな話しは、お終いだ。もっと楽しく行こうぜ!」






「ええ!」






優の明るく振る舞う姿に、麻美は心の中で『ありがとう・・・』と言った。


“サッ・・・”






優は天井にライトを向けた。






「『C/Z・・・023/100』もうすぐだな」






「えぇ、そこの角を左に曲がった所よ」






“コツッコツッコツッ・・・”






2人の足跡が、通路に響く。





「ここよ」






麻美は自分のいた場所に指をさした。






「ん?・・・あれなんだ?」






「どれ?」






「あそこだって!あの端っこのやつ・・・」






「!」





「私、気付かなかった。あそこになんかあったなんて」






「無理もないって、俺だって天井には、気付かなかったんだ」






2人は、そこにある何かの所まで行った。






そこには黒いかばんが置いてあった。


“ジィィィィィ・・・”






優はそっと、そのかばんを開けた。






“ガサッガサッガサッ・・・”





優は、かばんの中を探った。





「ん?なんだこれ?」






「あっ!それ、私の化粧品!」






「じゃあこれ・・・」






「うん・・・私のみたい」






「ん?これも君の?」






「え?知らないわ。私のじゃない・・・何?・・・地図?」






「だな。何の地図だ?なんかの島の地図みたいだけど。まさか!?・・・」






「ん?まだなんか入ってるわよ・・・『鍵人(キーマン)を探せ!』?」






「・・・え?どうゆう事だ?」






優は考え始めた。






「麻美ちゃん、その麻美ちゃんが持っていた本は、起きた時にはもう持ってたんだよね?」






「・・・いいえ・・・優に合う前に拾ったの」






「なんだって!?・・・ってことは、麻美ちゃんは攻略人(ヒントマン)じゃなくて、地図人(マップマン)って事になる。ヤバいなぁ」






「えっ?それってなんかダメな事でもあるの?」





「あぁ、つまり、さっきの武器人(ウェポンマン)狩人(ハントマン)の他に、まだ他に誰かいるって事だ」

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