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変わらない朝

作者: 原田朱里


いつもの時間に目が覚めたよ

昨日、君と話す前に設定したアラームでね


いつもの時間に目が覚めたよ

昨日と何も変わらない朝だったよ



いつも通りの日常だったよ

バイト先の店長は使えないままで

社員さんは疲れた顔をしていたよ


いつも通りの日常だったよ

友達と話すのは相変わらず楽しいし

馬鹿みたいに笑っていれたよ



昨日は、正直に話してくれてありがとう

僕のことを一生懸命考えてくれたんだね


昨日は、正直に話してくれてありがとう

男として見れないというのはショックだったよ



けどね、いつもと変わらない朝は来たんだよ

君と出会った日の朝とも変わらないかな

あれから随分時が経ったね

互いに色んな経験も体験もしてきたね


僕は、このまま君といれる時間が続くと思っていたよ

けど、いつの日からか僕らの道は隣り合っていなかったんだね

互いに違う道を進み、違う未来を見ていたんだね

それでも僕はそんなこと乗り越えられると思っていたよ



けどね、君はもう遠くに行ってしまったんだね

まだ近くにいれると思ったのは僕だけだったんだ

僕だけが、隣にいると思っていた

けどそれは、違ったんだね


変わらない朝が来たよ

何も変わらない朝がね

僕らが友達だったあの朝が

一緒に笑いあったあの日々と同じ朝がね


もう、後戻りは出来ないよ

僕は、君の心の一線を越えたんだからね


でもね、変わらない朝が来たんだったらね

あの日の僕らに戻れるかもしれないね


もう、君の名前は呼べないよ

何度も心の中で呼んでしまったからね


でもね、もう友達に戻ったんだよね

だから君のことを『君』と呼ぶね


そうすることでまた、変わらない朝が来る気がするんだ



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