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落ち零れ冒険者の快進撃  作者: 政某
序章
3/4

第3話 出会い

次の日も、その次の日も気がつけば1週間も連続で俺は塔に潜っていた。


何度かパーティーを組もうとしてみたものの最高到達階層が2の俺はどこに声を掛けても門前払いされるだけだった。


そして10日目俺はもう一度塔の入り口でパーティーを探していた。


「ホントに要るじゃねえか」

そういって男三人組が近づいてきた。


「お前、最近いつもここで五階層攻略の手伝いをしてくれるパーティーを探してるんだって??」


「はい、もしかして手伝ってれるんですか?」

俺は訪ねる。


男達は若干ニヤニヤしている。


「実は俺たちもちょっと四階層付近に用事があってな

手伝おうかと考えているんだ」


「本当ですか!?」

少し希望が見えてきた。

五階層の転移陣で帰還してくれば。

次からは五階層から始めれる。

そうなれば他のパーティーにも少しは入れてもらいやすくなるはずだ。


「あぁ、但し条件がある。

お前は荷物もち敵との戦闘はするな。足手まといになられたら困る。

取り分は俺たちも3人で9、お前は1だ」


出された条件もほかの荷物持ちの人達よりも好条件だ。

基本的に荷物持ちの取り分は1%~9%


しかも。トップランカーたちはほぼマジックアイテムの袋を持ち荷物持ちを基本的に必要としていない。

なので必然的に荷物持ちは10~150階層位で活動している中堅パーティーにしか雇われない。

浅い階層であれば1%に近くなり、

150階層付近では、とっても善心的な分配をしてくれるパーティーに同行できたとしても9%ないくらいだ。


俺は荷物持ちを引き受けた。


そしてそのまま、自己紹介をしながら入口にはいっていった。


この戦士でリーダーの男がカケル武器はロングソードらしい。

そして、もう1人のバトルアックスを背負った戦士がタツヤ

盗賊風な男がシュンと言うらしい。



そんなこんなで会話をしながら二階層に登っていく。

二階層以降には攻撃力が少し高いレッドスライム

すこしすばしっこいイエロースライム

体力がすこし多いグリーンスライムがちらほら現れ出した。


屈強な三人組が魔物が現れるたびに倒していく。

俺はその魔石を拾っていく


そして数時間後いよいよ五階層に到達した。


リーダーのカケルが今この階層には人が見当たらないからここで戦利品の分配をするといった。


俺はもちろん納得した。

したに降りると人がいて邪魔になるからだ。

 

「じゃあな、お前もこれからはがんばれよ」


「ありがとうございました!」

男達は分配が終ると急ぎの用事があるからと先に降りていった。

俺は荷物持ちで疲れがたまってしまっていたため魔方陣の近くに腰を下ろし眠ってしまった。


数時間後目を覚まし塔をでてギルドへ向かう


いつもの受付嬢の姿が見えたのでそこへ向かう。


「あれ、進さん、今日は愛刀ではなくてそれが武器ですか??」


そういわれて俺は慌てて自分の腰を見る。

そこには黒刀丸の代わりに木の棒が差し込まれていた。


ウィルは急に険しい顔をして

「進さん、初心者用の階層でパーティーをくんだりしませんでしたか?」

俺はすぐに今日一緒に活動した三人組を思い出した。

「すみません。三人組パーティーの荷物持ちをしてしまいました。」


その後ウィルから聞いた話によると、

この塔に挑んで限界が来て伸びなくなってしまったパーティーが稀にそのようなことを起こすらしい。

ターゲットはスカイアイランドに来たての初心者。

ターゲットの持ち物の中で一番高そうな物だけをスルらしい。


そう言った犯行は塔の中で基本的に起こるため目撃者が被害者本人しかおらず。

犯人を裁けないらしい。

そしてスリの現場をたまたま本人が見てしまったら痛め付けられて魔物の前に放り出されるらしい、後は事故で荷物持ちが死んだ遺体を持って帰る余裕などなかったとギルドに伝えるそうだ。


俺は絶望した。

両親からもらった自分の武器。

新しい武器を買おうにもスカイアイランドに来て赤字にしかなっておらず今の有り金で武器を買おうものなら宿に泊まれなくなる。


俺は一度地上に戻ることを決めた。

そのまま宿にはもどらず、この島に数個だけある魔方陣へとむかった。


地元に帰ってきたおれは、家には帰らず高校の時にいつも1人で行った裏山の山頂付近にいた。


高校のときはよくこの場所から見える地平線の先にあるスカイアイランドを見て期待を膨らませていたものだ。


ふと俺は何かを感じ辺りを見回した。


すると、林の奥に淡く光っているものが見える。

もしかしてここにも魔方陣のがあったのか?

そう思うと俺は全力で掛けていた光っている場所は少し遠く、全力疾走で10分ちょっとかかった。


その魔方陣はスカイアイランドに行くときに入った物より大部小さく色もほんのり赤く血の色のような感じだ。そして何より地面に描かれているのではなく、俺の顔と同じくらいの空中に佇んでいた。


俺はその魔方陣に触れた。その瞬間スカイアイランドへの転移陣と同じような感覚に包まれたと思うと今度は落とし穴に落ちるかのような感覚に襲われた。


少しして目を開けるとそこは洞窟だった。

ただの洞窟ではなく。いうなればドームの用な空間だった。

壁は洞窟のような感じだがその壁事態が淡く赤く発光しており、目の前には六本のくすんだ灰色をした柱が、自分の後ろには来たときと同じ魔方陣があった。


「長かった」

確かにそう聞こえた。


その空洞の奥をよく見てみると人が縛られている。

足は太股まで地面に埋もれており、手、首、背中には鎖が繋がれている。

それも豪華客船の錨についているような人を縛るには不相応な分厚く大きな鎖だ。

「お前、名前は」

白髪の男が言う

「俺は進、佐藤 進です」

俺は、恐る恐るゆっくり近くに歩いていく

「進か、お前 力 がほしいか?」

突然そう問われた


「そんなの欲しいにきまっている。

誰よりも強い冒険者になり、皆を見返してやりたい。」


なぜか口が勝手に動いた。


「ほう、なら神にすら抗う力をお前にくれてやる

上の服を脱いで近くにこい」


男は笑みを浮かべていた。

俺は今日の事件で少し人を信じられなくなっていた。

だがここにきた時からは不思議とそんな感情も薄れており

何より体と心がこの男の言うことに勝手に正直に答えてしまうのだ。


「進よ、我を見つけてくれてありがとう。

我はやっとこの苦しみから解放される。」


そういって俺の親指くらいある右手の人差し指の爪を俺の心臓に少し刺す。

その瞬間俺は膨大な力とこの男の記憶であろう映像が自分の中に入ってきているのを感じた。


そして体中に激痛が走った。全身が熱く内側からノコギリで何ヵ所も切りつけられているような痛み。

数分して痛みはなくなった。

その男の居た場所には日本刀とマジックアイテムの袋が落ちているだけであった。


俺はその男、ヴァルモスとつい先ほど出会ったばかりだ。

だがヴァルモスの力を受け取ったと同時にその記憶も少し覗かせてもらった。


ヴァルモスは1000年前までアデスの住民達に魔王と呼ばれるほど残虐で強者であった。

アデスにおいて自分の有り余る力を使って世界を半壊させ、アデスの神がヴァルモスの行いを見かねて戦いになり接戦の末敗北、この異空間に封印された。

そしてその力を譲るのにふさわしい男が来るまで死ねない体にされ自由を奪われたこと。

ここに来ることができるのはアデスの住民のみで、力をほっしている者限定らしい。

力を欲しているものがアデスのこの魔方陣のあった座標にくると魔方陣が発光して存在を現すようになると。

こんかい地球にこの魔法陣が現れたのは六年前丁度スカイアイランドが地球に姿を表しアデスと地球が繋がった影響だという。

そして俺に力を譲ったことで長き呪縛から解放され1000年ものあいだ保っていた肉体は土に還った。



俺の心臓の位置には六芒星の痣ができていた。

そして体中から力がみなぎっていた。

俺はなぜかスキルをいくつも習得していた今使えるのは1つだけだがこの力に順応すればするほど使えるものが多くなる気がした。

「アヴァタ」

試しに今使えるであろうスキルを口にしたその瞬間体にから感じる力が数倍にも跳ね上がるのを感じた。

外見もヴァルモスのように頭からは二本の太い角が生え、

背中には赤色の翼が、その翼には綺麗な模様が描かれている。

自分の周りにも溢れでた力が空気と反応しあっているのが見える。

俺は笑った。

「この力があれば今まで俺を馬鹿にしていたクラスメイトを見返すだけでなく塔の頂上にもほんとにいける。」


俺は確信した。

俺こそが世界最強の冒険者になれると。


そして進は同じ魔法陣に触れ洞窟からでる。

魔法陣のあった場所にはなにもない。


俺はアヴァタを展開したままもう一度スカイアイランドの転移陣をめざすのであった・・・









誤字。脱字があればどんどんしてきお願いします!


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