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オバケの世界征服  作者: 属-金閣
5章 5月7日~6月21日 神守護
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5章⑩ 侵入者達の目的


サードの後ろには、同じ〈神守護(ガーディアン)〉だと思われる人物を数人引き連れていた。

サード自身は、戦闘した時のまま武装をしていた。

そして、ウィンは〈神守護(ガーディアン)〉を見つけると顔だけ後ろを振り向き、ツアー参加者達に話しかけた。


「私の役目はここまです。あちらの方々の方へ行って下さい。」


ツアー参加者達は、ウィンの言葉通りすぐに〈神守護(ガーディアン)〉の方へと向かい保護された。



「何故、一般人と一緒にいたんだ?」

「それは、私が決めた事なので...」



サードの問いかけにウィンは、それ以上は答えなかった。


「まぁいい......後はお前を捕らえるだけだ!」


そう言ってサードは、右腕の扇型の刃をウィン目掛けて飛ばした。

するとウィンは、両腕を上から振り下ろすと、風が上から強く吹き、扇型の刃を地面に叩きつけた。


しかし、サードはウィン目掛けて突っ込んで来ていた。

ウィンは咄嗟に、片腕を後ろに伸ばし手の形を爪を立てる様にして、サード目掛けて押し出した。

すると鉄砲玉の様な風が吹いて、サードは後ろに押されてしまう。



「やっぱり、アンタとは相性が悪そうだ...」



サードがそう呟くとウィンがそれに対して話した。



「逆に私は、貴方に対しては相性が良さそうですね。」

「...あんまり調子に乗るなよ、侵入者が!」



サードは左腕の扇型の刃を地面に勢いよく叩きつけると、ウィンに向かって斬撃波が放たれた。

だが、ウィンは軽々と横に避けた。


「そんな攻撃も出来るんですね...」

「舐めやがって......」


サードは小さく呟くと、腰元にぶら下げていた黒い箱のストラップを引き抜いた。


「?」


ウィンはそのまま観察し続けた。

サードの目の前には、黒い長方形の箱が浮いていた。

そしてサードが、呟いた。



「外装解放...」



すると目の前の黒い長方形の箱がパズルのピースの様に地面に落ちた。

それを見てサードが、もう一度呟いた。



「外装装着!」



そして、黒いパーツがサードの装備していた箇所を飲み込む様に黒い鎧の装備へと変わった。



「さぁ、続きをしようか...」



サードはそう呟き、ゆっくりウィンに向かって歩き出した。



--------



「彩音...これはもしかするけど...」

「うっ...」



一空の問いかけに彩音は困った様な声を出していた。



「迷った...よな?」

「...うん。見失ったし、何となくで道を決めていたら、何処だが分からなくなった...」

「ですよね〜」



そして一空と彩音は軽くため息を漏らした。

ゴーグル達の後を追って来ていた一空と彩音だったが、途中から道が複雑になりすぐにゴーグル達を見失っていた。


「どうすんだ、これから...」

「止まってても仕方ないから、とりあえず歩き続けようか。」

「そうだな。」


そう言って一空と彩音は、歩き出した。



「にっしても、どんだけデカいんだここは?」

「アリの巣の様に入り組んでいるよね。元々私達が見せられていた箇所は偽物で、こっちが本当の拠点かもしれないね...」



そう話しながら、辺りを見回しながら歩いていると、『ガンッ』と大きな音が聞こえて来た。


「!」


そこから3回続いて聞こえて来た音を頼りに一空と彩音は、音がする方に向かった。

そしてその場所を見つけると、一空と彩音は壁に隠れながら覗き込んだ。



「あれは...」



そこにいたのは、とある扉に向かって攻撃をしている氷人形(アイス・ドール)だった。


「壊そうとしているのか?」

「あそこに目的の物があるんじゃないかな。」


小声で2人が話していると、氷人形(アイス・ドール)のとこにゴーグル達がやって来た。



「下がれ。」



ゴーグルが命令すると氷人形(アイス・ドール)は、後ろに下がって待機した。

そして代わりにイフトが扉の前に立って、片手に炎を纏った。



「おらぁっ!」



イフトが叫びながら扉を殴ると、扉は部屋の中へと吹っ飛んで行った。


「大した扉じゃなかったな...」


イフトは少し残念そうに呟いた。


「そう思うのは、お前だけだ。」


ゴーグルがイフトの横を通りながら話して、部屋の中へと入って行った。

ロクトルは、イフトの横に立って呟いた。


「普通はあんな事出来ないから。」

「いや、お前は出来るだろ。」


イフトはロクトルに反論しながら、一緒に部屋に入って行った。

その後を追って氷人形(アイス・ドール)も部屋の中へと入った。



「彩音、行くんだろ。」



一空が彩音に問いかけると、軽く頷き2人はゴーグル達が入って行った扉の横まで移動して中を覗いた。

そこには、数多くの武器や書籍が置いてあった。

一空達は、ゴーグル達に気付かれないように部屋に入り物陰に隠れた。

ゴーグル達は、部屋の中心で立ち止まった。



「さて、ロクトル頼んだ。」

「オッケー!」



ロクトルは、片膝をついて片手を地面に置いて目を閉じた。

そして数秒後に目を『パッ』と開いてと呟いた。


「見つけた...」


ロクトルは立ち上がり、部屋の奥へと歩いて行き壁の前に立ってイフトを呼んだ。



「ここ、壊して。」

「はいよ。」



軽く返事をしてイフトは、ロクトルが指差した壁を破壊するとそこには、双剣が隠される様に置かれていた。

それを見つけて、ゴーグルが手を伸ばして手に握り取り出して呟いた。



「見つけたぞ...《五源器》の1つ、生殺しの双剣...」



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