弱い。。。弱すぎる
「はぁ。。。。」
思わずため息が出る。
家から出て、森を抜けるのに半日掛かって、小さな町に出た。
見るからに田舎町って感じで店もなく、田畑を耕す人達が疎らに居る程度。
町と言うよりは村だろう。
田畑を耕す村人達は、僕の事を認識はしているけど特にこれといったリアクションもない。
ここには僕の事を知ってる人は、いないのだろうか?
それでも、住んでた家から1番近いだろう村なんだから、誰かしら声を掛けてきてもいいんじゃないかと思うんだけどな。
[おいっ、知り合いいないのか?]
火トカゲさんが、前足でペシペシしてくる。
頭を叩くのは止めてもらいたいんだけどな。
「分かんないよ。人の顔を見ても、村を見ても何も思い出せないし、何も感じない。」
逆に不思議だ。記憶は無くても、引っ掛かる事があってもよさそうなのに。
『おいっ、この辺じゃ見ない顔だな。町まで行くなら、村に泊まっていけ。このまま向かえば、村の外で夜を明かさなくちゃいけなくなるぞ。』
30代位のワイルドな人が、声を掛けてくれた。
はいっ、情報なし確定!
この村の人達は、僕の事を知らないみたいだな。
そうなると、僕の事を知ってる人っているのかな?
『こっちに古い家がある。そこなら雨風は凌げるぞ。』
そう言って村人1に先導してもらって、家と言うよりは倉庫の様な所に入った。
色々な農機具が置いてあって、家具類は。。。ほこりまみれのベットがある。
あれには、寝れないな。
小屋の壁に、もたれ掛かって座る。
『ほらっ、これでも食え。』
少ししたら、先導してくれた人がスープとパンを持ってきてくれた。
その時にチラッと見てしまった。
見なきゃよかった。
でも見てなきゃヤバかったかも
ーーーーステータスーーーーー
名前 カザス
職業/称号 農夫
レベル 14
体力 118
筋力 29
敏捷 20
魔力 8
幸運 19
特殊技能
大地の恵み2
魔法
なし
村人1なのに僕より強いし。
有難くご飯をご馳走になった後に数人の村人を見たら、軒並み僕より強い。
体力は100、筋力等は25。
それくらいが平均値みたい。
農夫や猟師に負ける僕が旅に出ても大丈夫なんだろうか?