ここはドコ?僕は。。。。誰だっけ?
「ここ、どこ?」
第一声は、それだった。
飾り気のない部屋の清潔だけど、少しゴワゴワするベットから体を起こして周りを見渡す。
やっぱり、どこか分からない。
「それよりも、僕は誰だ?」
そんな事すら分からない。
一体、どうしたんだろう?
全く、状況が理解出来ない。
そのままベットから下りると部屋の中を物色する。
ベットにサイドテーブル、背もたれのない丸いす。
小さなタンスには、同じ様な服が数枚と下着も数枚。
自分の身分を表す様な物は、何もない。
こんな状況だと言うのに、全く危機感や焦燥感の類がないのも、自分の中での驚きでもある。
「さぁ、どうしたものか。」
独りごちても、どうにもならない事は分かっている。
自分の服であろう物を身に着け、ベットサイドに脱がれていたショートブーツを履き、部屋から出てみる。
自分の家だろう建物以外は建っていない。
数10メートル先に大きな柵が見えるだけ。その柵は、我が家を取り囲んでいる。
柵の上から顔を覗かせているのは、少し先に見える木々だけだ。
どうやら、森の中?の一軒家らしい。
人恋しい訳でもない心情から察するに、ここは僕にとって居心地のいい立地条件なのだろう。
実際に落ち着く。
ただ、今の状況では何も進展しない。
自分が何者なのかを知るためには、圧倒的に情報が足りない。
さて、何から始めたらいいのだろうか?
途方に暮れる僕の視界の端にチカチカと何かが光ってる。
気にしなければ、どうって事ないけど。。。
やっぱり気になる。
触れようとして目線をソレへ持って行くと
「うわっ。」
目の前に数字や文字が表れた。
ーーーーステータスーーーーー
名前 コウ
職業/称号 ???
レベル 1
体力 75
筋力 24
敏捷 18
魔力 10
幸運 43
特殊技能
レベル∞ ゲーム
精霊
火トカゲ 蒼蛇 黄カエル ペンギン
。。。。??
なんだこれ?
全く意味が分からないんですけど。
「火トカゲ??」
書かれていた事を無意識に呟いていた。
「のわっ!」
目の前に光の線が現れて、それが模様や文字を描き出す。
[呼んだか?]
その模様から、小さな赤いトカゲが現れて
「喋った!?」
トカゲが言葉を喋った!!