エピローグ
オーストロシア帝国とエクスカリバー王国との戦役はこうして1日も建たないうちに終結した。
大量の捕虜を出すことになったエクスカリバー王国は、しかも主力の兵士たちということで、オーストロシアに捕虜開放のため多数の金品を出す羽目に陥り、財政的に厳しい状況となってしまった。
その間に入った形となったアーカンソー王国は、エクスカリバー王国からのオーストロシア帝国攻めの報告がなかったことや、王国貴族のサクラ・サバッキーノ公爵にエクスカリバー王国の騎士、カンニバル・ラウンドが手をあげたことを非難。
さらにはアーカンソー王国はヒメノ姫がオーストロシアのウィンター将軍に対し結婚を申し込むと正式に表明。エクスカリバー王国、ユナイテッド王国、カリフォーニャ王国などの周辺諸王国は大いに混乱。
さらにその1週間後、アーカンソー王国とオーストロシア帝国が併合し、オソロシア連合帝国樹立が電撃的に宣言されるとそれら諸王国とは決定的な決裂を起こすことになる。
さらには戦役によって聖剣エクスカリバーを失ったエクスカリバー王国では求心力が急速に低下。特に敗戦処理を先陣のセブン・スロット卿一人に押し付けられたことによりセブン・スロット卿の不満が爆発。内乱に陥る事態となると、風雲急を告げ、世界は再び戦乱の世の中へと邁進していった――
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「しかし、コレどうするよ?」
「どうしようかねぇ……」
一方、≪砂丘≫トトリー経由でゆっくりと休息を取っていた魔術師と妖孤であったが、戦役後ようやく薔薇騎士団の本部であるシャーウッドの園に戻ってきた。
戦利品であった聖剣エクスカリバーを妖狐が鑑定している際、捕虜であった敵女騎士が自殺を図ったため、≪砂丘≫トトリーで回復措置を行っていたためだ。
現在、回復職のいない≪砂丘≫トトリーではあったが、敵女騎士のHPを回復させるために全裸にひんむいて緑色のねばねばした回復液のたっぷり入った水槽に放り込むという荒業でなんとか死亡だけは回避していた。
そうして1週間放置後、水槽から女騎士を取り出した魔術師だが、その扱いに大いに困っているところだ。
「とりあえず、目覚めたときに困らないように両手縛っておく?」
「手を縛ったとしても結局、目覚めた時にはまた自殺とかしないようにしないといけないのです」
「うーん。困ったねぇ」
「このまま帰すなら聖戦モードを宣言して殺せば、各人が故郷とする場所に戻りますけど?」
「なにそれ? しかし、何もせずに帰すのはもったいないかもしれないなぁ」
「うわ。タッキーってば、ふけつぅ」
しげしげと女騎士を眺める魔術師のみぞおちに妖狐は肘を入れる。が、魔力も篭めていない妖狐の弱い腕力ではまったく効かず、逆に魔術師に捕まる。
「僕はマスターに渡しとくのが無難だと思うよ?」
「そうだな。とりあえず薔薇騎士団の人に渡しておくか。一週間ぶりだけど、サクラにも会いたいし――」
そして物語は新たな局面へと移行していく――




