表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

創造



 誰にも語ることの出来ないすべての始まり





 語るものもおらず



 語るべき相手もおらず




 それでも物語は始まりを告げる





 存在という概念すら無い空間


 そこへ突然一つの"意思"が現れた


 意思はまるで先から決められていたかのように創り始める


 創ったのは八つの異なる姿形を持つ存在


 後に"神"と呼ばれるもの達


 創られた神達は


 まるで決められていたことをなぞるかのように創りだす



 ――世界を



 創りだされた世界は果てしない広がりを見せ続ける


 始まりの意思はそれを見届けると眠りについた


 神は眠りについた意思を守るかのように


 覆い隠すかのように世界を創り続ける


 それは決して壊されてはならない箱庭


 壊れてはならない揺り籠


 巡り巡るがゆえの世界


 始まりを知る者はおらず


 終わりを知るものもまた然り


 始まりの目覚めは終焉と同義


 始まりあるがゆえに終わりが存在する


 終わりは新たなる始まりを示唆する


 だからこそ神は創りだす


 終わることのない世界を


 永遠に創りつづける


 終わりを迎えないために




 どれほどの時が過ぎたか


 やがて神たちは自らの作り出したる世界を見つめ


 あるものは眠りにつき


 あるものは静観し


 あるものは新たなる世界を創るために立ち去った




 あとに残されたのは


 永遠に広がり続ける揺り籠(せかい)


 ここに神はもう存在しない


 あるのは創りだされた大地に立つ生き物たち




 そして――



 終わりを迎える時まで目覚めることのない意思ゆめ





 世界は再び動き始めた



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ