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5話 リノセロス族とアラクネ族

この物語には、人によっては嫌悪感を抱く可能性のある人外娘が登場する可能性があります。

自己責任においてお読みください。

※昆虫類など


また、お使いの作者は変体好きの変態です。


ご安心してお読みください

どうしてこうなった。


俺は今、両手両足を糸に絡め取られ大ノ字の形で蜘蛛の巣に捕らわれていた。


病室にハチミツを持ったまま入ったところまでは良い。

問題はその後だ。


俺はここに来るまでのことを思い返してみた。





朝早くから家を出て、アラマユとその母が入院している病院へと向かう。

アラマユは捕まっている間に食事を取っていなかったため、軽い栄養失調に陥っていたらしい。


道すがら、すれ違う者達に挨拶をされる。


豚を人型にしたようなオーク、身長2mを超える巨人のオーガ、リザードマン、その他様々な魔物達、数は少ないが人間の姿も見える。


ここは俺の街だ。


魔王を倒した後、魔王の魔力で形作られていた魔王城は霧散した。

その跡地を利用して、人間に追い立てられていた魔物を助けていたら自然とここに街が出来た。

今ではこの街の代表をしているが、これは人間に対する牽制の意味で有効だからであって、実質街を取り仕切っているのは他の者である。


病院へ行く前に、この街を囲んでいる城壁の門――東側にある大門と北、西、南にある小門で構成される――へ向かう。

向かったのは東側の大門だ。

ここを守っているのは、この街でも有数の実力者であるリノセロス(カブトムシ)族の者達とそれを取り仕切る鋼鉄竜スティールドラゴン『スメラギ』。


今はリノセロス族の者が2人で見張りを行っている。

スメラギは居ないようだ。


「よう、ご苦労さん。何か問題はあったかい?」


俺が声をかけると、2人はこちらに敬礼を返してきた。


「ハ、問題アリマセン!ナオエサマ」


彼女達の見た目は、全身を黒い光沢を放つ全身鎧で覆った騎士といった印象を受ける。

勿論それは全身鎧などでは無く、彼女達の甲殻だ。

腕や足の各関節は驚くほど細く、手足の指は3本の鉤爪から出来ており頼りない印象を受けるが、実際はその身体の大きさからは考えられないほど強靭に出来ている。

メスである彼女達の角は小さく、頭の先から目までを覆う甲殻もあって日本の侍が着けていた兜に似ている。


彼女達の種族は、何故か全員目の部分が甲殻に覆われているため――俗に言う『メカクレ(目隠れ)』状態である――見分けがつきにくい。

俺はある程度の付き合いがあるため、特に親しい何人かの見分けはつくようになった。


今日の当番はニノンとネダか。


「それなら良い。スメラギは今日は休みかい?」

「スメラギ様ハデカケテイマス。オヨビシマショウカ?」「休みの日に呼び出したらアイツは暴れるだろう?気にしなくて良い。聞いてみただけだ」


そのまま手を振り立ち去ろうとすると、ネダが俺を呼び止める。


「ナオエ様、今日ハ、ソノ・・・ナサラナイノデショウカ?」

「・・・用事があってな。今から病院にいかないと行けないんだ。また今度こちらから頼みに行くよ」

「「ハイ!オ待チシテマス!」」


最後は2人一緒に手を振って見送ってくれた。


・・・いかんな、誘われると反応してしまう。


そもそもこの場所は魔王の居城があった場所だ。この周辺をうろつく魔獣も強いものが多い。

そしてその魔獣は、テリトリーにさえ入らなければ襲ってくる事は無い。


つまり、門番としての仕事というのは形だけの仕事に近い。


だからこそ、仕事中でも時間をとれてしまうのであって・・・。

うん、まぁ、考えてもしょうがないか。


その場を後にし、アピス(ミツバチ)族の娘が経営するハチミツ専門店で一番高いハチミツを買った。

そのままフェアリーの花屋を経由して病院へ向かう。

アラマユとその母には、病院内での大部屋一室を二人用に貸し切らせている。

これはアラクネ族が通常のベッドには寝られないためだ。

2人とも元気になっていれば良いのだが。



病室に入った瞬間に嫌な予感がした。

アラマユが何故か爛々とした目でこちらを見ていて、その母――パリヤさんという名だ――が申し訳無さそうにこちらを見ているのが印象的だった。



次の瞬間には2人から飛んできた糸で縛られ、『今』に至るという訳だ。



「ナオエ様、申し訳ありません。娘が発情して我を失ってしまいましたの。ナオエ様は我々魔物と交わるのに抵抗が無い方と聞いております。どうか静めてやっては頂けませんでしょうか?」

「いやいや、ちょっと待て。アラクネに発情期なんて無かったはずだが」

「それはそうなのですが・・・申し訳ございません。実は昨日娘に頼まれまして、ナオエ様の様子を探ってしまったのです。」


昨日なら時間にもよるが、殆どシアと一緒だった。


「・・・まさか。」

「そのまさかなのです」


こちらの心情を察したかのように、パメラさんが語り出した。


「情事の様子から、その後の仲睦まじい様子までの全てを、この使い魔の蜘蛛を使って見てしまったのです。」


そう言いつつパメラさんが手を広げると、小指の先程の小さな蜘蛛が現れた。


「だが、それだけで発情なんてするのか?・・・こんな状態になるまで」


すでにアラマユは俺の上へ陣取り、下半身の蜘蛛脚6本の内4本を使って、更に俺の手足を拘束している。

残りの2本は、俺の股間をズボンの上から撫でまわし始めた。

アラマユの上半身は、そのまま腕を伸ばすと服を脱がし、剥き出しになった胸へ舌を這わせている。

というか、母親の前でこんな事になっているのにパメラさんは何故止めないんだ。


「ナオエ様はこの子から、私達の食事についてどう聞いておられますか?」

「蜜などの甘露を中心に、非常時に肉類くらいだ、と聞いたが」


よく見てみればパメラさんは若い、いや、若く見える。

アラマユと似ているが、それよりも何と言うか少しだけ年齢を上乗せして大人の色気を漂わせたしっとりとした美人顔だ。

元々アラクネ族自体寿命が長く、一度成熟してしまえばその後見た目がほとんど変わらなくなるため、年齢の判断が難しい。

そんな美しいパメラさんはため息をつくと、俺を見つめてくる。


「私達は男性の精気を栄養とします。蜜などは非常時に食べますし、肉類は本当に切迫した場合のみ食します」


成る程、つまり彼女達が人間に襲われたのは・・・。


「人間を襲っていたのか?」

「はい、ですが信じてください!人間を襲い、精気を奪っていたのは私だけでございます!その人間にしても殺した事はございません!」


悲壮感漂う表情で訴えるパメラさんに、俺は優しく笑いかける。


「ああ、それは気にしなくて良いです。生きるための行為に善も悪も無いでしょう」


それに、俺は見知らぬ人間に対してそこまで感情移入は出来ない。

逆に、糾弾され追い出されるかもしれない恐怖を抱いてなお、正直に告白したパメラさんに敬意すら感じる。




そう、ここは感動する場面なのだ。

どれ程ありきたりでも、安っぽくても美しい場面なのだ!




・・・出糸突起から器用に脚2本を使って糸を絞り出したアラマユが、剥き出しになった俺のモノに、その糸を巻き付けてさえいなければ!


「で、いい加減娘さんを止めてもらえません?この糸って媚薬効果ありますよね?俺の意思とは無関係に硬くなるんですが」

「あれはアラマユが初めての吸精を行うときでした」


あれ?無視された?


「相手は近くの村に住む男性でした。アラマユはその男性に恋をしていたのです。しかし、アラマユが彼に話しかけるとその男性は『化け物』と言い放ち、アラマユに持っていた鎌で斬りかかりました」


うん、糸を巻かれたまま脚でシゴかれ始めたんですが。


「それ以来アラマユは、人間男性に近寄らなくなりました。精気は全て私が集め、アラマユに渡していました。」


アラマユに顔を持ち上げられキスをされる。

舌がすごい勢いで、俺の口内を舐め回している。


「アラマユの父親は人間です。アラマユは父親が大好きでした。だからこそ、一度失敗してしまったアラマユは諦めていたのだと思います。愛されたいという思いを」


・・・んん!?

舌が、舌が凄い勢いでアラマユに吸われてる!


「そこにナオエ様が現れたのです。人間でありながらアラマユを助け、尚且つ一人の女性として扱ってくれた貴方が」


脚のシゴきが強くなってる!


「それでもアラマユは不安そうでした。自身が魔物であるという事が、です。ナオエ様に受け入れてもらえるだろうかと、ここ数日は私に相談しっぱなしでした」


くぅ、も、もう限界だ!


「そんな時に見てしまったのです。ナオエ様がオルカ族の女性を愛している場面を。それどころか、あんなに甘いイチャイチャまで」


イチャイチャって古いな!おい!

・・・しまった。ツッコミに気を取られたせいで我慢が!

・・・うっ!

・・・ふぅ。


「それを見たアラマユは、とうとう我慢の限界を迎えました。ナオエ様が魔物に対してあれほどの愛情を示すのであれば、私にもチャンスがあるのでは?と!」


アラマユは脚を器用に動かし、俺のモノにまとわりついた糸をケフィアごと回収する。

それを手に取ると、恍惚とした表情で匂いを嗅ぎ『それ』を一気にすすり上げ嚥下した。


「その結果が今のアラマユです。・・・少しは落ち着きましたか?アラマユ」


精気を吸収し若干正気を取り戻したのか、今まで俺を組み敷いていたアラマユが目に見えて狼狽する。


「ナ、ナオエ様!?あ、ああ、私は何という事を・・・」


正気を失っていたとは言え、俺を襲ったことを後悔しているようだ。

泣きそうな顔をしながら下がろうとするアラマユの腕を取り、そのまま引き寄せる。


実は、糸での拘束くらいなら何時でも引きちぎれたのだ。


「ここまでしておいてお預けは無いだろう?最後まで相手をしてもらう。俺は全然満足してないからな」

「え?あの、私を許してくれるんですか?」

「許すも何も、こんなに魅力的な女性から誘われて、それを無下に断るほど落ちぶれちゃいないさ」


俺の言葉にアラマユはまた理性が飛んだのか、覆い被さってくると激しいキスの雨を降らせる。


「という事です、パメラさん。あとは任せてもらえますかね?」

「ええ、ありがとうございます。ナオエ様」


あれ?パメラさん何で出ていかないんだ?

さすがにアラマユの母親に見られながらの行為には躊躇いを覚える。


「あの、パメラさん。今からアラマユと、その、するんですが?」

「ええ、お願いしますね」


ん?

まさか・・・見守る気なのでは?


「パメラさん。何と言うか見られていると、そのですね、気が散ってしまうというか」

「大丈夫ですよ。私もアラマユが終わるまでは待てますから」


・・・はい?


「あら、言ったじゃないですか?『私達の食事は精気』だって」


パメラさんの変わらないニコニコとした笑顔が、段々と優しい母親とは違う・・・1人の女性に見えてくる。




「言ってしまえば、アラマユは前菜ですよ?それが終わればメインディッシュです。熟練したアラクネ族のテクニックをどうぞご賞味あれ。ああ、そうですね、そのあとにデザートとして親子丼なんて如何ですか?フフ・・・私もナオエ様の精気を楽しみに待っていますね」



改めて言おう。



どうしてこうなった!!

最近の悩み・・・アレ系の話を入れるとストーリー進まない!


楽しいから良いか。


これからも欲望のままに書いていきます。

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