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2話 エルフとダークエルフ

この物語には、人によっては嫌悪感を抱く可能性のある人外娘が登場する可能性があります。

自己責任においてお読みください。

※昆虫類など


また、お使いの作者は正常ですが『変態』です。


ご安心してお読みください。

「のう、ナオエ。今回の獲物はあれかの?」


シアが指差す先には、今回の獲物の商隊が見える。

見えると言ってもまだ距離があるため、俺は遠眼鏡を使っているのだが。


先頭と最後尾に護衛と思われる騎兵と馬車が走り、その中央に檻で出来た荷車を引く馬車がいた。


奴隷商だ。


今回の狙いは、あの奴隷商の荷物の奪還である。


「間違いないな。檻には布が掛けてあるから確証は無いが、偵察からの報告では前後3km以内に他の商隊はいない。依頼にあった奴隷商で間違いないだろう」

「ふむ、今回はワシにやらせて欲しいのじゃが?」

「構わないぞ。確認だが全員生かして捕らえろよ?特に先頭にいる女騎士は王都で見たことがある。上級騎士だ。」

「なんじゃ、また食うのか?」

「違う、金になるんだよ。それに、お前達を一度でも抱いてしまうと人間の女では物足りん。ああ、それと助けはいるか?」


俺の問いにシアは鼻で笑って答える。


「ふん、いらぬ。それよりもワシの勇姿を目に焼き付けておけ!」


パーカーを脱ぎ捨てると、シアは走り出した。


シアに気づいた女騎士が声を上げると、馬車から様々な装備をした男達が飛び出してくる。

装備に統一性が無いことから、冒険者だろう。


見ていると、男達の顔は随分とニヤけている。

海の住人であるオルカ族が陸上で何が出来るとでも思っているのだろう。

その中の1人は明らかに厭らしい笑みを浮かべている。

捕らえたシアをどうするのか想像でもしているのだろうか。

うん、アイツは後で殺しておくことに決めた。


不意にシアの周囲10mが煌めく半透明のナニカで覆われた。

オルカ族固有の能力『限定領域召喚』

シアを中心として、半径10m以内に擬似的な海を召喚する。

その範囲内では呼吸に問題は無いが、海の中と同じ状態になるため陸上に住む生き物はまともに動く事すら適わない。

だが、元々が海に住むオルカ族は自由自在に動ける。

海におけるオルカ族は、生態系の頂点と言っても過言ではない。

シアの移動に合わせて動くため、シアは陸上でもほとんど重力に囚われずに移動が可能というトンデモ能力だ。

とはいえ、地面から『召喚した領域』が離れられないため上空10mまでが限界だが。

まぁ、何が言いたいかというと・・・これから始まるのは戦闘ではなく狩りだ。


剣も魔術も騎馬も、水の中で威力を発揮出来るものではない。

護衛達は皆、シアの一撃で鎧ごとひしゃげ、潰されていく。


・・・あれって死んでるんじゃね?


女騎士は多少善戦しているが時間の問題だろう。

シアも遊んでいるようだ。

すでに奴隷商やその馬は全て昏倒しているため逃げられる心配は無いとは言え、あまり時間をかけられても困るんだが。


その時、後ろから近づいてくる2つの気配を感じる。

偵察に出していた者達だろう。


「ナオエ様、この道への結界の設置完了致しました」

「・・・こっちも幻術つかった」


依頼の下準備として数日前から出していた2人だ。

最初に声をかけてきたのがエルフのスリャ。

170cm程の長身に透き通るような白い肌と金髪、エメラルド色の瞳、横に突き出すように伸びている耳を持つエルフだ。

もう一人はダークエルフのメリザンド。

150cm程の身長に褐色の肌、白銀に輝く髪、朱色の瞳を持ち長い耳は少し垂れている。

どちらもエルフという種族の特徴として美しい顔立ちをしているが、スリャは常に張り詰めた様な表情を崩さず、メリザンドは常にやる気の無さそうな気だるい表情をしているため一般的なエルフと多少印象が異なる。


「シア様はお遊びですか?」

「ああ、まだかかりそうだ。少しでも強い奴がいると心を折るまで嬲る癖を何とかさせないとな」


それを聞いたスリャとメリザンドはお互いを見やると、薄っすらと笑みを浮かべる。

本来エルフとダークエルフは相容れない仲のはずなのだが、この2人は仲が良い。


「では、その間に褒美を頂きたいのですが」

「・・・ほしい」


「ここでか?いや・・・シアに戦いを見てろと言われたからな。見てないと知られたら後が怖い」


「ナオエ様の命により、私達は襲撃の準備と情報収集を5日間行っておりました。しかし、その間には私達の番もあったのですよ?」

「あったのに・・・」


そんなに恨みがましい目で見るのはやめてくれ・・・。


「解った解った。帰ったらな」

「いえ、今頂きたいのです。家ではあの新参の蟻共がまた邪魔してくるかもしれませんので」

「・・・ほんと、じゃまだよね」


その言葉に、俺は手を伸ばすとそのままスリャとメリザンドの首を締め上げる。

俺は仲間同士での悪口を許した覚えは無い。

普段は口頭で注意するのみだが、この2人に関してはキツメのお仕置きをする事にしている。

何故なら・・・


「く、苦しいです。ナオエさまぁ・・・」

「・・・ん、はぁ・・・」


窒息ではない理由で顔を赤くする2人に、思わずため息が漏れる。

この2人が仲が良いのは、この共通した性癖『ド』M体質が原因なのでは無いだろうか。

今はまだこの程度で満足しているので問題無いが、これ以上・・・具体的に言えば身体を傷付けるような行為にまで発展するのは勘弁してもらいたい。

言葉攻めなら好きだが、好きな女の身体を好き好んで痛めつけるのはさすがに無理だ。


「言葉に気をつけろよ。少なくとも俺の前でそう言う言葉を吐くな」

「き、気をつけま・・す。どう・・か、お許しくだ・・・さい」

「・・・・・はぁ、ぁ。すい・・・ません」


この2人もこれが目的で暴言を吐いているだけなので、軽い注意だけにする。

俺はスリャとメリザンドの首にかけていた手を離す。

それほど力を入れていたわけでは無いが、2人の首には俺の手形が薄っすらと残っていた。


剣を抜き、近くにあった木を腰よりも下の位置で切り裂いて簡易の椅子とする。

ズン、という木の倒せる音が響くが、スリャとメリザンドがこの周囲に結界と幻術をかけているため周りには聞こえていないはずだ。

俺はその椅子に腰掛け、ズボンをずり下げると2人を見る。

この時注意するのは、出来るだけモノを見るような冷たい目をする事。

理由は簡単で、そのほうが2人とも喜ぶのだ。


「失礼致します」

「なおえさまぁ」


スリャが俺の足元に屈みこみ、メリザンドは俺の視線を邪魔しないように顔を傾けながら情熱的なキスをしてくる。

俺がシアを見ているのを察したからだ。

良い子だ、という思いを込めてメリザンドの大事な場所に手を差し込む。

メリザンドは『ビクッ』と震えるとそのまま崩れ落ちそうになるが、健気にも踏ん張る。


これでシアを見るという事と、スリャとメリザンドに褒美を授けるという2つの行動を同時に行う事が出来る。


結局、シアが女騎士の心を折るまでの1時間程の時間を、スリャとメリザンドの奉仕――俺が満足すると互いの位置を交換して再度行われた――を受けつつ過ごしたのだった。

今回は亜人枠です。

性癖が特殊ですが。


次回は定番?な昆虫系人外です。

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