王子の変わり気
「いいか!お前は僕以外に殺されてはならない!わかったか!?」
「そ、そんな無茶な……」
「わ・か・っ・た・な?!」
「はい……。」
何故お嬢様に転生した私がこんな目に……。
「クロッカスはずっと私のことを?」
「ああ、お前を恨んでいた。」
「そっかー、だよねー。」
「お前を殺す為に今日まで生きてきたんだからな!」
「ならどうして助けて……」
「うっ!そ、それは……なんでもいいだろ?!理由なんて!」
「?」
「とにかくだ!王子に殺されないようにしろ!わかったな!」
★★★★★
「やあ、シノア!おはよう!!」
「お、おはよう、ございます。今日はいつになく元気ですね?アイ王子」
「ああ、君にものすごく会いたくてね!やっと会えてうれしいよ!」
私に会えてうれしい?まさか、それって……
「そう!婚約者に会いたいと思うなんてあるんだね!本当に!」
「???」
よくわからないが命拾いしたらしい。その後アイ王子とシノアはお茶会をしてゆっくりとすごした。
★★★★
お茶会が終わって王子が帰るとクロッカスが話しかけてきた。
「それにしてもどうして1ヶ月後に殺されるなんて知ってるんだ?」
「え、あー、それは私が転生者だからよ?なーんて言ってもわからないだろうけど……」
「転生者?この世界に転生してきたというのか?」
「うん。」
「わかった、信じる!」
「え?!」
「お前がそう言うのなら信じてやる。」
「ありがとう。」
「ふん!」