脱出
僕達はやっと見つけた手がかりが使い物にならずどうすればよいかと絶望していた、
「どうする、このまま諦めて別の手がかりを探すのか?」
トラが僕に問うてくる、だが僕はどうすればいいかは全く分からなかった。
「諦めるわけないな、てかもうこれが奇跡みたいなもんだがらもうみつかんないかも」
「そうか~。」
そして僕達はさっきの靄の対策を考えていた。
「まず確認なんだが、どうやってさっきの靄を吸収したんだ?」
僕の上にはてなマークが出たのですぐに聞いてみた。
「ああ、それは内緒で、」
トラは目をそらして申し訳なさそうにしている。
「まぁ言いたくないならいいや。
とりあえず吸収できる上限みたいなやつくらいは教えてくれ。」
トラはホッとした顔をして話し始めた。
「大体さっきの靄を1時間くらいは耐えれる、それ以上は知らん。」
そいえば、僕がトラと同じ状況になったらどうなるんだろう?まああとでいいや
「じゃあ引っ張ってすぐににげるとかは?」
トラが冗談交じりに言ってくる。
「じぁあその後逃げたとしてどうやって脱出するんだ?僕達は3年間ずっと休まず歩いて来たんだぞ、どんだけ天国まで繋がってる穴まで距離あると思ってるんだ?それに、穴までついたとしても上がることができるかはべつだ。」
トラは悩んだ表情をして答えをひねり出した。
「うーん、まぁその武器で脱出できることを祈るしかないな。」
でも、それくらいしか僕達には残ってないよな〜、もうヤケクソだ。
「じぁあそれで行こう」
「え?」
トラは口を開けて驚いた、採用されるとは思わなかった顔だ。
トラは意識を取り戻して自分で言ったことなのに心配そうに言ってきた。
「いいのか、そんな後先考えないような無鉄砲な計画?」
「まぁ僕もやってみたいなと思っていたからな。」
トラは不思議そうに聞き返す。
僕は少しドヤって言った。
「ギャンブル。」
そうして僕はドリル、トラは大剣に手をかけた。
「いっせーの」
そのトラの掛け声と同時に僕はドリルを引き抜いた。
そうしたら僕の方は光が出てきて、トラの方はやはりさっきの靄が出てきた。
そして僕達は自分達が歩いてきた道を全速力で引き返した。
そして後ろをみたらびっくり、靄と光が拮抗していた。
「この隙に」
そう思い僕はドリルをいじってみた、だがなにも起こらなかった。
ちなみにトラの方も同じ状況だった。
そして後ろをみたら刻一刻と光と靄が混ざった物が迫っていた。
ああ、もう終わりだ、こんなことなら自作でも剣を作っとけばよかったな。
僕がそう思っていると急にドリルが日本刀に変わった。
「「え?」」
その光景に僕もトラも驚き目を見晴らせた。