武道大会後。。
まさかの勇者の敗北に、驚きを隠せない会場内。
一方、来賓の集まる部屋では、ケネスに質問が殺到していた。
「彼らの意向で素性も正体も明かせません。 ただ、試合の前に勇者様方が気づかんとは嘆かわしい。 ですよね、フローシア王」
「ああ、あの圧倒的な魔力と威圧を気づかぬとはのう。 わしは、震えたぞ。 ここにいる者や、あそこにいる傭兵団の団長達も気づいておらんようじゃがな。 そのような力量で、魔大陸へとよく言えるのじゃ」
その言葉に、みな悔しい顔をするのだった。
「では、彼に魔大陸へ行ってもらえば!」というラムゼイ公の発言に、周りの貴族達も賛同する。
「彼も、彼らも反対しております。 地位も名誉も財産も興味がないのです。 逆に余計な事をすれば敵に周ります」とくすっと嫌味を込めていい、「下手に彼らを詮索するものなら痛い目をみますぞ。 一応、警告じゃ」とケネスの言葉に後押しするウォーレンだった。
結局、大公、貴族達、傭兵団団長も突如現れた黒装束の消息、素性の探りに躍起になるのだった。 そして、聖国が当初企てていた資金や人材確保などは頓挫するのであった。 皇女は、予定通りにいかない状況に怒り狂ていたとか。
また、惨敗した勇者達はみな首をはねられた事による恐怖に精神的ダメージが重く、入院することになったのである。。。
◇◇◇
その日の深夜近く、国王、ケネス、ウォーレン、そして皇王がある一室に集まっていた。
「このような時間に何用ですかな。 ようやく、魔大陸への協力という話しでもなさげだしな。」と愚痴をこぼす皇王。
すると、現れたのは、黒の戦闘服に0番隊隊長コートにフードを被ったシュンと黒の戦闘服に黒コートでフードを被ったダンテである。
「またせたか?」と俺が聞くと、国王、ウォーレン、ケネスが立ち上がり俺の前に跪き頭を下げ「「「いえ、とんでもございません。 黒帝の縁者様」」」」。
現れた者の名を聞いた皇王は驚愕し、そして徐々に青ざめるのている。
「そうか、んじゃ早速はじめるか 座れ!」と俺は、畏まれれるのも嫌だが仕方なく彼らの対応を受け入れて、俺とダンテは席についた。 俺は、タバコに火を付けて一服する。
「俺は、傍観者な。 そこのオッサンが勇者なんか召喚すっからよ異物かどうか判断するために来たんだが、まぁ、ありゃ弱いから問題ねーな。 だが、あまりにも一部で歴史改竄してんから、真実を伝えにきたってわけだ。
まず、西の大陸には人間はもともと住んでねーだろ。 お前らはしってるよな?」というと、おっさん4人は頷く。
「んで、どうせ、西の大陸で保護されてた人間か、または、拉致った魔族から、魔族の文明を聞いて欲しくなったんだろ。 そこのオッサン」というと、皇王が頷く。
「んで、魔族に勝てると思ってるってのが、馬鹿かって話だ」と俺は溜息を吐く。
「しかし、いつこちらに侵略してくるか分からんではないか!」と叫ぶのはさっきまで青ざめていたおっさん。 。。。なんで、気付かないのかね。。 人間って。。 俺はごちるのだった。
「はぁー。 だから人間ってしょうもねーよな。 馬鹿か? お前らあほか? あんな文明ありゃ、あいつら造船だって、航空機だって作れるんだよ。 だが、製造してないのは、人間達と関わりたくねーからだ。 あ、これ、西の大陸の正式名は、魔大陸な、その魔大陸を統治してる魔皇帝からの書状な。 ったくさ、魔大陸にいる王は、魔皇帝だ。 魔王は魔界だろ。 本当、歴史学べよ。」と俺は呆れながらも、書状を国王に投げ渡した。。。




