ダンテ、英雄学園最終学年の日々
学園の教室についたダンテは、ダンジョンの攻略について、ジェフ達にどう説明するか悩んでた。
しかしながら、ジェフ達も週末『雷神の斧』の団員達に、中級ダンジョン61階層以降を4名で進むのは無謀だと止められたらしい。
話し合いの結果、初級ダンジョンの31階層以下を目指す事にしたのである。
テスト期間前に、ダンテ達は初級ダンジョン40階層までクリアしたのであった。
個別トーナメント戦は、ダンテ達4人ともわざと負けたのである。 ピーター達はそんな4人に物言いたげだったが、なにかを察したのか特に問い詰める事はしなかった。
一方、ニーナ情報によると、勇者・聖女パーティーの上級攻略は5階層までしか進んでないとの事だ。 どうも、先の魔大陸への大規模進行の失敗により資金不足で、潤沢な援助が出来なくなっているようで、皇女は、人材確保と共に資金援助にも動いているとの事だ。 なんせ、王国の国王が魔大陸への進行へは反対なため、表だって王国の援助を得られないからだとの事だ。
そんな情報を語っているニーナが、訝しげにいうのだった。
「国王もそうだけど魔道国家のフローシア王も、ギルドマスターも魔大陸への進行に反対してるのってなんでなんだろう?」
「魔族を恐れてるって話しだけどな。」という、ピーター。
「弱腰の奴らだって言われてんな」という、ハロイドだ。
「創世記が関係してんじゃないのか?」とダンデがいうと、
「創世記って、この世界を作った創造神が、魔物を管理する神獣と人族を作った。 人族は、軟弱だっったため、神が魔力を授けたって話しのどこが魔大陸への進行への反対につながるのよ」と呆れながらいうニーナ。
「そう思われがちなんだけど、俺の故郷だと違くてさ、人族がひ弱で軟弱だったため、創造神は魔力をもつ頑丈で寿命の長い魔族を作り、人族と交配する事で人族は魔器をもつ人間が生まれた。 人族と人間の間でも魔器をもつ人間が生まれる。 人間は、見た目も寿命も人族と同じで魔力があるか無いかだった。 しかし、魔族と魔族の間では、なかなか子供はできなく、個体数はあまり増えない。 ある時、魔族を脅威に感じた人間達は魔族を迫害し、魔族は神獣に助けを求め神獣と共存するも、人間達はそこにも侵略し神獣の怒りを買った。 以降、神獣と魔族の姿を確認することはなかった。 って話だ」
「すげー辻褄のあうな。 が、それが本当なら魔大陸へ逃げてたってことなのかもな」と、自分の考えを口にするジェフ。
「うん。 やっぱ色んな視点で調べるのがいいよね。 そういうのも含めて、僕は卒業したら旅して調べたいよ。」とレンは見た事のない地への憧れに目を輝かせている。
「でも、その話しは、私達の中で秘密にしましょ。 危険だわ。 特に、聖国に、他の人達だって信じないわ。 私だって、信じられないもん」というニーナの言葉に、みんな同意するのであった。
「そういう話しもあるってことだ」といい、ダンテはその場の雰囲気を和ませるのであった。
実際、魔大陸は、異世界から逃げた魔族達が技術を屈指して人の住んでいない世界を目指したのが始まりだ。 いろいろあり、かの地の大陸へ移住し、神獣との共存、そして姿形も生態も似ていて、魔術に関する事もほぼ同じであった魔界の魔族との交流を経ていまの国家となったのである。 なお、人界やこの大陸に人間が住んでいるという事に関しては、魔界の魔族から教えてもらったいたのであった。
最終学年の前期も終わり、休暇となり、シュンとリンは魔界と神獣竜界へ、そしてダンテは魔大陸へ戻るのであった 。。




