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【白銀の黒帝:5】英雄と魔大陸  作者: 八木恵
3章:英雄学園編
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食堂に嫌がらせしてるらしい

迷宮都市の商会から仕入れもが出来なくても、平常通り困窮することなく経営する食堂。


そんな、ある日の金曜の夜、ダンジョン帰りのダンテとジェフ、レンは食堂で夕食を堪能していた。


すると厳つい5人組がニヤニヤ嫌な笑みを浮かべて来店し、カールがテーブルへ案内する。

5人組は、料理やエールを注文し、 料理が出たあと少しすると「おい、料理に虫はいってるぞ。 この店どうなってんだ!」と大声で怒鳴り、喚き散らすのだった。

他の男達も椅子を蹴り倒しながら「俺ら疾風の鷹のもんだぞ!」と大騒ぎして、料理をもってきたカールに向かって胸倉をつかもうとする。


カールはその腕を逆に掴むのだった。

「『疾風の鷹』さんですね。 虫ですか。 この虫、ここには居ない虫ですよ。 周りにご迷惑ですから、おかえりください」といって、問答無用で5人を拘束して外にだす。


「俺らに、こんなことしていいと思ってんのか!」「覚えてろ!」と騒がしい。 が彼らは食堂に入る事ができないでいる。


そんな彼らを無視したカールは店内にいた客に、

「お騒がせいたしました。 お詫びに、お一人ずつお好きな飲み物を一杯無料にいたします。」というと、店内の客からエール、ワインと注文が殺到する。 常連からは、「カールさん、すごいな」などの労わる声もあがっている。 どうやら『疾風の鷹』は評判が悪いようで、カールを賞賛する声はあるが、彼らを擁護する声は一切ないのだった。。


一部始終見ていたジェフとレン。

「カールさん、強いんだな。 あっさり拘束してたぞ」「うん、すごかった」と驚き関心している。

「言ったろ、強いって」とダンテがニヤリと笑うのだった。 

ちなみに未成年のダンテ達には、リンがデザートとジュースが提供されたのだった。


◇◇◇

その日の夜、ここは『疾風の鷹』の拠店。

「何、脅しがきかなかっただと!」と団長が怒鳴り散らしている。

「明日も行け!  んで、女連れてこい。 結構な可愛いんだろ」とゲスな笑いを浮かべる。


すると、何処からともなく「だってよ」という声と、「胸糞悪い」という声を最後に団長の首が飛ぶ。

周りもその団長の姿を目にしたのが最後に次々と首が飛んでいくのであった。 音もなく、気配も感じず。。


「久々の暗殺だったな。 じゃぁ、後始末してかえるか、リン」といって俺は白炎で遺体全てを浄化していると、「うん、楽しかったな」とリンも楽しんだようだ。 俺たちは2人で血塗れで帰宅し、もちろんセックスを堪能するのであった。


この日、『疾風の鷹』が、1夜で姿を消したのであった。 団員数は100名を超えていた。


◇◇◇

次の日の夜の営業の閉店間近に、ガスが来て「まだ、空いてるか?」といい、来店してきた。

ちょうど他の客はおらず、俺が厨房から「ああ、何くんだ?」というと、「ピザ、フライドポテト、ソーセージだな。」といい、カウンターに座る。


エールをカールが数本おき、俺が賄いと一緒に料理を作る。 リンはの看板を”Close”にして、俺から賄いを3人分を受け取り事務所へいく。

ポテト、ピザ、ソーセージと俺は自分の分の賄いとエールを持ってガスの隣りへ座る。


「相変わらず、うめーな。 飯も酒もな。」といいエールを飲み干している。 相変わらず豪快に食べる奴である。

「聖国の嫌がらせにあってんだって? 相談してくれりゃ、こっちも動くのに」と何で言ってくれないというような目線だ。

「俺にとったら嫌がらせになんねーぞ。久しぶりに暗殺任務もやったしな」と俺がエールを飲んでいう。 「かかっか、やっぱりか。 兄貴が喜んでたぞ。 膿を1つ排除できたってな。 にしても、暗殺も出来んだな」


「俺、もともと暗殺が始まりだ。 まぁ、本業は魔術師だがな」と俺とニヤリと笑っておく

「まじか。 敵にしたくねーわけだ。 が、次の手はなんだろな。」というガスも楽しみになっているようだ。

「お花畑と自己中の奴の考えてる事はわかんねーよ。 間者か、本人登場じゃねーか。 ダンテを勧誘してぇーみたいだしな。」と俺は賄いをたべながらいう。


次はなんだろうなぁ~。


◇◇◇


一方、皇女とコンラッドは。

「どういうことなの!  傭兵団が無くなるなんて。 私との事は関係ないって事になったるわよね。 」と喚き叫ぶ皇女。 そこには、普段の気品はなく、慌てて怯えている。


「はい、大丈夫です。 ご心配なく。 隠匿しており、関係者はすべて排除してあります。」と、皇女を慰めつつ報告するコンラッド。

「こうなったら、時間をかけて引き込むしかないわね。 あと2年あるんですもの。 それまで、聖女には我慢してもらいなさい。」といいコンラッドは「御意に」と頭を下げて部屋をでていく。


その姿を見送る皇女は、もう聖女が気にってるっていうので、こっちは勧誘してるのに、なかなかうまくいかないわ。 女をあてがうのも、聖女がおこるし。。 と独ごちるのだった。


◇◇◇

それから、学園のテスト期間になり、筆記、実技の試験が実施された。

テストの結果は、なんとダンテが57位、ジェフが58位、59位がハロルドで、レンが60位である。 来学年からA組となる。 ピーター達はB組だ。


また、レンは、この頃には自活できる程生活費は貯まっており、当分学園は続けることにし、『雷神の斧』に通っているうちに雷神の斧の候補生にもなっていた。


1ヶ月の休暇を挟み3年がスタートする。 それまでに変わったことといえば、ダンテが昇格試験をうけてギルドランクBになったぐらいだろう。 あと、魔大陸へ向けて進行した商業国家と聖国、それに準じた傭兵団 『蒼帝の槍』、『紅蓮の剣』などは、霧に覆われた魔大陸への上陸を果たす事も出来ずあえなく帰還したのだった。


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