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【白銀の黒帝:5】英雄と魔大陸  作者: 八木恵
3章:英雄学園編
30/41

ダンテ、英雄学園2年目後期の日々③

後期の個別トーナメント戦の時期となった。


初戦はSはシードで、AとB、CとDで組まれる。ダンテ達、ピーター達も順当に勝ち、2回戦へ進んだ。

2回戦は、ダンテ、ジェフ、レン、ハロルドはA組の生徒で、ピーター、ニーナ、クレアはS組の生徒だった。 ニーナとクレアの相手は、勇者のハーレムの水色の髪と黒髮ツインテール魔法師であった。


ダンテは、危なげなく打ち合いのすえ勝ち、ジェフもまた粘り勝つ、レンも苦戦するもののなんとか勝ったのである。 ハロルドもまた苦戦の末勝つのであった。 ピーターは力量差か負けてしまい、ニーナ、クレアもあっという間に負けてしまったのであった。


3回戦目は、ダンテの相手は、アッシュグレーの髪のコンラッド・アディントン、ジェフの相手は金髪のセドリック・オールディスで、レンは、赤髪のヴィンス・イグニスで、ハロルドの相手が勇者コウキであった。


ハロルドと勇者の戦いは、ハロルドが善戦するも最後は魔力の力押しで負ける。

レンもまた相手の放つ中級攻撃魔法を闇で防御するものの、魔力の力技で押され負けてしまう。 ジェフは、かなりの善戦であったが、最後はやっぱり魔力の力技で負けてしまう。

そして、ダンテの番だ。


「君か、聖女ユリが気になってる子っていうのは。 試させてもらうよ」とセドリックが言い放ち、戦いが始まる。


セドリックの剣術は正攻法で、ダンテのほうは、正攻法とはいえない型だ。 「卑怯な!」と言われつつ攻防は続く。 「やるな。 本気で行く」というセドリックは、先ほどより1段階早くなり正眼の構えから、光属性が放たれたのである。 ダンテは、避けられるがあえてやられたふりして場外へ出たのであった。


セドリックがダンテの所へ来て「君、筋がいい。 どうだ、勇者と聖女と共に我らの仲間になっては。 聖国が、生活も地位も保証する。 平民にとってはいい話だとおもうが。」と言ってきたので、ダンテは「興味ない。 断る」と言って去る。 去り際に「後悔するなよ」と言われたが無視するダンテであった。


戦いが終わり戻ると、ハロルドが「ダンテでもS組は無理か。 惜しかったな」と労わりながら迎えてくれ、ジェフもレンも「「ダンテ、やっぱ強いよな」」という。

ダンテは「まだまだだよ。」といいながら、先ほどセドリックとの会話をみなに話すのだった。


そんな話を聞いていたピーターは浮かない表情になっていく。 

「噂で聞いたんだけど、聖国って戦力強化で人材集めていて、断ると嫌がらせするらしい。 お前の家、食堂だろ。 気をつけろよ」

「気をつけろは、きっと相手だな。」とピーターの懸念を払拭するようにダンテが笑いながらいうのだった。「「どういう意味?」」とみなが気にも留めていないダンテに聞くのある。

「シュンさん達強いしな。」というダンテに、「嫌がらせって、商会から仕入れ出来なくなるとかもあるらしいよ」と不安を煽る感じで伝えるピーター。

「あー、そっちか。 それも問題ないよ。 まぁ、見てりゃわかるよ。」というダンテに、皆はいたたまれもないが、当人が大丈夫そうなので特にそれ以上いう事はなかった。


数日後、夕食の時。

「ダンテの言った通りで、今日商会に仕入れいったら、うちには売れないって言われましたよ。」

「王都に買いに行きゃいいだろ」と、俺がタバコに火をつけて一服している。

「ええ、すでに王都の商会で発注してきました。 次は何でしょうね。」と笑う。

「間者はきてねーし、ベタな嫌がらせじゃね。」と俺たちはどうなるのかやや楽しみになっている。


数週間過ぎても、平常通り営業しているカフェと食堂。 特にメニューが少なくなったとか、そういった類の話題も上がらないのだった。


そんなある日、セドリックは、皇女に呼ばれていた。

「ラムゼイ経由で商会止めましたが、かの青年が住む食堂の経営に影響がないのか営業しております。 どうしますか?」

「おかしいわね。 資料を見ると、土地と建屋は20歳そこそこのオーナーの物であるけど、経営としてはあんまり利益はでてないわ。 仕入先が無くなればすぐ破綻するはずなのに。」と皇女は資料をみながらも、次の作戦を計画するのだった。

「そうだわ、風評被害で客足を遠のかせましょ。 あそこの傭兵団でも頼めばね」という指示を出すのであった。 そんな皇女は、これなら時間はかかるけど、最終的には経営難になって泣きついてくるわとすでに、ダンテをどう勧誘するかなど考えているのであった。。

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