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【白銀の黒帝:5】英雄と魔大陸  作者: 八木恵
3章:英雄学園編
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ダンテ、英雄学園2年目後期の日々②

武術大会は、学生の部は、英雄学園の優勝で、大人の部は聖国の傭兵団『蒼帝の槍』が優勝した。


大会後は、学園は再開し、興奮さめやまらないのジェフ、ハロルドが大会の事を熱く語っていた。


「知ってる? 大会で連れてこられた魔族の奴隷も迷宮都市の魔族奴隷が全て大会後居なくなったらしいの。 忽然とですって。 で、憲兵が捜索してるらしいけど、24時間以内に持ち主の所に戻らないと死ぬみたいで、既に経過しているのに、死体も見つからないって。 不思議な事件じゃない。」というニーナの顔は引き攣っている。

「困るのって、商業国家の奴隷商と1部傭兵団と貴族だろ。 俺らに関係なくねぇ」というジェフ。

「でもよ、集団で居なくなったんだろ、逆襲とかされねーか。」と心配すしているピーター。

「どうなんだろうな。 上は慌ててるだろうがな」とハロイドがいうなど、行方不明となった魔族の奴隷について話していると朝礼となり、会話は終了した。


一方、商業国家、聖国は、魔族の奴隷が居なくなった事で、大規模な魔大陸への進行を計画するのである。


◇◇◇

それから、数週間が経過し、ダンテ達は中級ダンジョン10階層をクリアしたのである。

レンのギルドランクはCになり、いつの間にかジェフもランクCとなっていた。 


そんなある日の授業の休憩時間の時、ダンテ、レン、ジェフと会話をしている。

「ランクBの試験って、人殺すって噂を聞いたけど、本当?」とレンが真剣な表情でいう。

「本当だ。 だいたい、盗賊の討伐だって話しだ。 ランクBになんと、護衛とかあるから襲ってくる奴に躊躇しねーようにな。 傭兵団だと、童貞卒業っていわれてようやく一人前として扱ってもらえんだ。」とジェフと同じく真剣な面持でいう。

「やっぱ僕には出来なそうにないよ。 同じ人間を殺すなんて。 怖すぎる。」と想像したのか震え怯えながらいうのだった。

「シュンさんがよく言ってるけど、殺意を持ってくるやつに容赦するなって。 自分の身を守るためだ。 殺されたくなきゃ殺せだ。 それに、人の命も魔物の命も同じだ。 どっちの命が重いなんてねぇだろ」というダンテ

「そりゃ、究極論だよ。 が、殺られなきゃ殺られるは正しいな。 まぁ、レン、自分の命は自分でしか守れね。 その覚悟だけだ」と真面目にいうジェフ。

「そ、そうだね。まだ、ランクCになったばっかだし、考えていくよ。」と少し吹っ切れた感じでジェフの言葉に応えるのであった。


「ダンテってさ、人殺した事あるのか?」とジェフはレンには聞こえないように聞いてきたので、ダンテは「ああ、あるよ。」と答えると「やっぱりか。」というジェフであった。


ジェフは、この1年半以上共にダンテといて、自分達とは違うダンテの様子から経験済みと感じていたが、いい機会だったの確認したのであった。 それに対する嫌悪という感情はジェフにはなく、いつか自分も経験する事だと、ジェフもジェフで覚悟をきめようと考えるのだった。。

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