プロローグ:魔大陸のその後
俺シュンは今、魔大陸に来ており、魔大陸を統治している魔皇帝に会いにきている。
「お久振りです。 黒帝様」と言ってのは、紺色の髪に瞳の色は紺で、10CMくらいの二本の角があり、肌の色は陽褐色で、容姿は整ってるほうで、見た目年齢は40代で身長は190CMの威厳のある渋めな男性だ。
「久しぶりだな。 ここがどうなったか見にきただけだ。」
「この地への移住を許可して頂き300年、小さな争いはありますが、いたって平和です。 人間達に気づかれていないというのが幸いしてるんでしょう」
「まぁーな。 にしても、発展したな。 電車まで走っているとはな。」
「元の世界知識です。 魔石のおかげで走らせる事ができました。」
「ははは、たまには、あいつも役立つんだな。」
「そんなことを言えるのは黒帝様だけです。」
「そうか、大魔王もいってんけどな」と俺がいうと、苦笑いの魔皇帝。
「まぁ、お前らが、戦闘狂のくせに無駄な争いしねぇからいいけどな。 ここの生活を楽しんでいるようでなによりだ」
「ええ、それもダンジョンのおかげで、戦闘狂のやつらは必死に潜ってますよ。 魔石もとれ、一石二鳥です。」
「んじゃぁ、俺は傍観者だかんな。 気が向いたらくるわ。」といって、俺はその場から転移した。
去ったシュンを見て「この地への移住の際も、住んでいた神獣も、ダンジョンも全て間に入って頂いたのは黒帝様だと言われております。 頭が上がりません。」と独り言をいう初代魔皇帝だった。
魔大陸の魔族には貴族という階級は存在しない、君主制である。 独裁を抑制するために宰相や政治家は民間からの選挙で選出されているのだった。
また、無用な人間との争いを避けるため、魔族側は遠距離の造船、航空関連の製造等は禁止となており、魔大陸を離れることも禁止となっている。 魔大陸の存在は、神獣竜界の竜もしっており、竜王の命令で人間と繋がった飛竜は西の大陸には近づかないようにうまく人間を誘導していた。
◇◇◇
しかしながら、時の流れと共に、造船技術が発達した人間により、魔大陸の存在が人間に見つかってしまうのだった。
そして、しばし侵略されるも、魔族のほうが数は少なくとも強靭かつ魔力も遥かに多く防戦する事で追い払っていた。
しかし、幾つかの村や力の弱い魔族は捕虜として人間側に連れ去られ、男は戦闘奴隷として、女は性奴隷とされる。 魔族との間に、魔力の多い見た目は人間同様の子供が生まれる事が多く、寿命も人間と同じである子供が生まれる事がわかると、一部貴族は魔族の女性を妾にし、生まれた子で人間と同じ見た目の子は人間と同じように育てるが、見た目が魔族に似た子は、忌み子としてして処分されていた。
魔大陸の魔族はその状況に憤慨するも、人間への侵略はせず防戦に徹し、魔大陸に上陸する人間は惨殺するに徹した。 それは、この大陸に移住する際、万が一人間からの侵略があったとしても防戦のみで、魔族からは侵略しないという約束がされていたのであった。 約束を違いにしない魔族達は、連れ去られる同胞の安否を心配しつつも防戦に徹するのである。
一方、人間側は、なかなか侵略も進まず、優れた魔大陸の技術力も手に入れられず躍起になり、各国共同で迷宮都市に優れた人材を育成する英雄学園を設立し、魔大陸へ向かわせることにさせる。 設立から20年たっても、魔大陸の進行はなかなか進まず、大きな成果には至っていない状態であったが軍を派遣するよりはましな状態で、魔大陸から戻ってきた者は英雄として扱われていた。