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なし
ープロローグー
君が好きな紫蘭の花が咲く春に、君はこの世からいなくなった。
もっと抱きしめたかった。もっと大好きと伝えたかった。もっと幸せを感じたかった。そして…叶うのなら…もう一度…君に会いたい…。
あの、何気ない日常も何気ない会話も僕たちにとって当たり前の日常が当たり前じゃなくなったこと。
君を失って初めて気づく、この世に君以上の存在はいないということに
どれだけ時間が経とうが君を忘れることは出来ない。どこかで君を探している。また、何かの拍子にひょっこりと顔を出すのではないか?そう思ってしまう。
春になると君が好きだった紫蘭が咲き始める。これも忘れられない理由の一つだ。
そして、今年も綺麗に咲いた紫蘭の花が君を思い出させる。