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阿蘇の天然水が月矢を救う

作者: 小財 明

Ⅰ.コロナウィルス第三波


第三波が到来していた。コロナウィルス、感染の疑いが日本医師会の中川会長の発言が今日、なされた。


北海道が酷いらしい。寒いからであり、ロシアに近いからであり、コロナウィルスはどうも空気によって感染する、だから人々はマスクをはめるのであり、「アベノマスク」と言う現在にしてみれば、中々余裕があった時期に生まれた政策が、効を奏し、最悪の結果を日本へ魔族によって持ち込ませなかったのは、大成功であった。


政治は明らかに、現実と戦っており、文学は、少なくともファンタジー文学は、現実に残った現実に夢の仮構を掛け続け、現実を守り続ける。


北海道の釧路の海は荒れていた。太平洋航路の北の海の玄関口であり、フェリーには乗客が大勢乗客しており、北の大地の波涛(はとう)には波がぶりかり、白く、海の泡が漂い、海に解け合い、荒れていた。


Ⅱ.年賀状の効能


北海道シチュー、セブンイレブンの前の立地の店で買った北海道シチュー、店の中には当時の女性店長が居て、此方に意味ありげな視線を送ってくるのであった。


シチューを取ると、男性が声を掛けてきた。


『もう、これで大丈夫。あなたは一人ではない』


北海道出身で、早稲田大学の同期の市位(しぐらい)が本格的に友人になってきたのは、2018年からくらいであり、文学と政治の話、月矢は作家を志していたが、文学の素養が全く無く、現在、市位は、埼玉の東京近郊のベットタウンに住んでいて、板橋区役所で区役所に勤めていながら、月矢の見るところ政治学が頓珍漢(とんちんかん)なのであった。


こんなコンビが、2019年の日本と韓国の険悪な危機を回避した、回避する大きな原動力となったといっても、誰も信じまい。


別に普通である。メールを交わしただけである。


次、文学による魔族の構造転換破壊戦、用意!


作家の皆様お願いします。


文学とは、森羅万象を文章で、表現することであり、弱者のためにそれはなされなければいけない。


教養の真価が試される時が来た。


市位、頼りにしてます。


年賀状、楽しみにしてます。


もうすぐ、師走、早稲田の恩師にも年賀状、出した?



Ⅲ.あるYahoo!ニュースに掲載された記事


「魔法のよう 観光バス 稼働ゼロ」(北海道ニュースUHB、7/29 20:57配信)。


朗はこの見出しをYahoo!ニュースで見たとき、かなり驚き、嫌悪感を持った。


北海道で経済的に苦しむ人達には悪いが、公共の空間であるインターネットを使って、北海道UHBは魔族と組んで、非常識なクーデターを始める気ではないかと始め訝しく思った。マスコミならば、記事に使う言葉にはプロフェッショナルらしく、人一倍気を使わなければならない。


言葉一つで、例えば、今回の場合、「魔法」と言う現存在が、周りの学問の教養価値を駆逐しかねない勢いを持ったのである。


報道機関には、「言葉に厳しく」と言う他無い。


読み手、情報の受け手である私達は、ただ無節操にインターネットで流れているマスコミの情報に感化されがちだが、これを批判的に理解するためには、不断からの活字や映画などによる修練が必要になってくる。


メディア・リテラシーとは、言うほど容易なものではないが、欠かせない目的の、文化によって為される目的の大きな一つである。


魔族のどこが「悪」か?弱者救済を唱いながら、人類を全員ヒキガエルに変えて膏薬(こうやく)にしてしまうからである。


朗は、小説家としてこの残虐無比な流れに抗する。


朗は、魔法を弾く、無化する、デカルトの発展的段階である「魔法的自我」の持ち主である。この『方法序説』に基づく教養は、残念ながら万能ではない。人が普通に修練によって身に付ける教養の能力の一つである。


本を読んで、本から学んで身に付く能力である。


朗は「声」によって、「魔法的自我」を認識して、この能力を使い始めたが、皆の中にも、まだ本人は気付いていない色々な「能力」が眠っているかもしれない。


仙人に訊いてみよう。


身近に仙人がいたら訊いてみよう。


Ⅲ.Yesと言う音楽


新聞を読んで、状況を冷静に掴みつつある月矢は、音楽を聴く、Yesである。


自然の神々が怒っており、人間を滅ぼすつもりであり、これに対抗すべく、ドイツが、カントが発見した「蜘蛛の巣の法則」、詰まり、自然科学の精緻を工業技術、時計の精巧技術を応用して、出現させた蜘蛛の編みを、無駄にする事件が生じる。


食料計画の編纂である。


食料が、デジタル化によって、管理され、世界に均等に「飢え」の無いよう、豊かに配分されようとしている。


日本でも、デジタル通貨の導入が決まろうとしている。


デジタル(digital)庁の出現。


『魔法ファッショ』が立ち現れる。


命を食い潰し、競争のために生かされる人達、市場原理主義がはびこり、豊かな食事が、伝統と地域性を完膚なまでに破壊し、編みのコラージュ自体が破壊される。


インターネットが暴走し、ありもしないことがどんどん起きる。


「幻想」が月矢の書斎で現実化し、Macが魔法陣営に荷担したことで、その傾向はいや増す。


Appleのマッキントッシュ、Macである。


Mac憎し。


個人的にアップルは、背面をライター、百円ライターで火でもってあぶり、村上春樹の『騎士団長殺し』の文庫版第四巻276ページ辺りを読んでいて、それが頭に引っ掛かり、そう言う行為に打って出たわけだが、その瞬間、文学の力と天人の天術が発動し、天帝である烈帝の栽可を受けた天術が発動し、それと同時に独立的に月矢の体は、いっそう良い性質を持つ疲労に強い体になり、作家の自覚が出て来て、「恵楓園」を護りやすくさせた。


発動したのは、「ふしぎの海のナディア」の単なるイメージ映像の一幕の発露、と言うか、時は魔法時代、信じやすい月矢は、それを、Macからの攻撃と受けとり、「励んだ」。


歴史のからくりとは、大抵後で分かるものであり、では、前もって上を出し抜くには、自分を生きやすくさせるには、自分の欲求原因を具に見つめてみることである。


文学を信じなさい。文学を。


それなりに自覚的に読みなさい。


Ⅴ.1997~2016.夏


東京音大に、友人の町山と、オールラウンドサークルのThrillの新刊で、ビラを配りに行ったことがある。


かわいい娘が居たので、声をかけた。二人連れだった。


電話番号を聞いて、好感触を得たので、独り暮らしをしていた時だった事も手伝って、勢いで、勇気を出したが、電話番号は書いてもらえなかった。


当時の月矢は、ぶいぶいゆわしたモード系ファッションで、身を固めていて、髪はルビー色のマニュキアで染め上げていた、もちろん自宅で、自分の手で染めていた。


当時、今もあるかもしれないが、新宿駅前に、「ヘア・メイク・アンド・ポッシュ」という美容室があり、「ミスター・ハビット」と言う縮れ毛矯正のストレートパーマを25000円でかけてくれた。月矢はここで、自分を変身させ、大学デビューを果たしたのであった。


自信を身に付けた月矢は、ナンパを繰り返すも、何故か成果を挙げることが出来ない。


一度だけ、これはやった、上手くいくと思えた瞬間があった。私鉄の電車で、ピッチ(PHS)に電話がかかってきて、二人連れの短大の女の子の一人だったと記憶しているんだけれど、「今度一緒にサークルに参加してもいいでしょうか?」と聞いてきた。


私は、「今、電車の中だから」と混乱した頭で答えた。そして、断った。


それ以上、電話はかかってこず、電車は進んだ。


音大の娘も、それっきり。知恵と若干の気持ちが、躍進の後押しをした結果、月矢は、その夏、青短の羽田野香子さんと付き合うことになるのだが、それは、楽しく、短い、漢字検定2級の勉強をしながらの地味な恋愛にはなるのであった。


「かんけん」であり、京都が本部の漢字検定は、当時、「よく分かる漢字能力検定」と言う本があったが、それほどには知られておらず、

月矢はここで、大胆な仮説に踏み込まざるを得ないのだが、漢字の能力がそんなに急激に上昇するわけがなく、最近の英語、月矢は英語検定2級も、同じ年に合格している、漢字を使う若いヒトの能力を見ると、魔族や天人が急激に勢力、支配域、生活域を拡大してきたとしか思えないのである。


2016.夏、それでも保っていた均衡を、つまり、人間の生存可能性を一挙に無くしてしまう、事実上無くしてしまう大事件が起きる。


「言葉の牧野」を突破され、小説や本の知識量が一気に限り無くゼロになり、人類は瓦解(がかい)し、魔族の侵攻を許す。


作家、月矢を含む、作家は、これに反発して、小説を書くようになる。


平成末葉、皇后陛下は賀楢書店の老仙女房子に要請し、月矢を戦列に呼び戻し、小説を書かせんとす。


作家は、日常生活を維持しつつ、主として、魔族、天人と小説をもって戦わんとす。


新聞が鍵と言うことが分かってきた月矢は、新聞受けにそれとなく、信頼感を置きつつ、パンを齧りたいと、朝、何時ものように、悪夢を見つつ、阿蘇の天然水を飲むのであった。


書斎の床に列べた、平積みにしてある本は一面を多い、確かな質感を以て、円状の本のバリアを形作り、月矢の魔法的自我を助勢する。


近代日本のシニフィエ・シニフィアンを守る闘いはこれからであり、文章を懸けた、不惜身命の姿勢が問われる。


今日も、寒い、冬の寒さが見に染みる。煙草の火で暖を口の暖を取り、エアコンを付け、靴下の暖かさが有り難い日々を過ごす日々が続いている。


好景気も株をしなければ、関係ない。


大正時代、造船景気に沸いた日本。


明治維新の正しさは、ある程度、世界情勢に助けられた面はある。


欧米列強と意見調整、調整型の政治外交をして、成功した面が大きい。


魚は、「やれやれ」と言って、再度、煙管(きせる)を擬人化した姿になって、詰まり、煙白老伯になって、東洋に力を与えるために、煙管を火鉢の縁に叩いた。


煙草を吸いなさい、煙草を。出身するなら、人間の姿、意識を保ちつつ、世間の通りが良いのは、タバコだけです。


煙草喫煙所はコンビニの近くにあるが、大抵の若者は下を向き、スマートフォンを操作するのに手一杯で、会話を楽しまない。


それじゃ駄目であり、全然駄目で、もう少し、空気を読んで、自分を見詰めて、自分の心を見詰めて、少し根っこ、根底を優しく捕まえなさい。

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