禁じられた愛情
「碧いおもちゃ箱」シリーズでご覧下さい。
尚、「不倫」がテーマの詩です。苦手な方はご遠慮下さい。
「禁じられた愛情」
ティファニーのプラチナ・ダイヤ
カルティエのブレスレットウオッチ
ココ・シャネルのオーダードレス
一言「欲しい」と私が言えば
百本の薔薇の花束と共に贈ってくれる
真っ赤なフェラーリF50を駆る貴男は
山の手のマンションさえ事も無げに
私に与えた「愛してる」と囁いて
けれど貴男は気付いてはくれない
千の贈り物より万の愛の言葉より
私は貴男と共に生きたい
貴男と私の子を産み育て
平凡でいい安らぎに満ちた家庭を築きたい
そんなささやかな幸せが私には許されない
貴男の家族を欺き続けてゆく限り・・・
「ラ・マン」
逢いたいけれど逢ってはいけない
抱かれたいけどそれはタブー
私の中で蠢く女
私を変えたあの男・・・
逢いたい
抱き締められたい
一晩中愛しあいたい
けれど
携帯が鳴らない
私はひたすら待つだけの女
「戻れぬ道」
離れよう
別れよう
もう二度と逢わない
そう強く誓ったはずなのに
心だけ自分を裏切る・・・
何故、出逢ってしまったのだろう
我が身を苛む
戻れない道を歩き出す
勇気も希望もありはしないと
「帰りゆく家」
愛してはいけない
それが私達の出逢った運命
愛しあうことなど望んではいない
それでも
想うだけでも恋は恋
それだけすら罪は罪
何故なら
私達には別々に帰りゆく家がある
「最愛のひと」
想えばおもう程
はらはらと涙零れ
けれど恋しくて
唯一度でいい
抱いて欲しくて
やるせなく弄ぶ
日々募りゆく我が慕情
何故、どうしてあの人を
愛してしまったのだろう
そう、その人にはもう
最愛の妻がいる
「帰りゆく家」
好きなんだ
やっぱりすきだったんだ
抑えていた溢れ出してゆくこの想い
もう止められはしないのに
今日まで唯ひたすらに
無視して隠して誤魔化してきた
決して叶うことはないこの恋慕
明日からも耐えてゆくほか術もない
何故と問われて胸痛むのは
あの人にも私にも
帰りゆく家がある
「別れる理由」
シャワーを浴びて私にキスをする
そのわずかな隙を縫うようにして
あなたはごく自然にリングを外す
それはあなたなりの優しさそして
私だけへの愛情なのだと感じてる
わかってる信じているけれどでも
将来の見えない現実を前に三年間
物わかりの良い女を演じることに
ごめんなさい私疲れてしまったの
「秘密の口づけ」
口紅の色が違うね
少し痩せたね、と
あの人は窓のない部屋の中で
彼でさえ気付かない出来事を
さらりと口にして抱き寄せる
その口づけは彼とはちがう
煙草の匂いがして私は軽い
目眩を感じるいつも・・・
「瞳を閉じて」
目を閉じれば、あの人に
抱かれているようだった
髪の流れも指先の動きも
何もかも昔のまま、けれど
わかってる思い知らされる
閉じた目の前に今いるのは
もうあの人じゃない・・・
「つぐない」
胸に痛みを抱え泣きながら
夫に抱かれる夜、この涙は
誰が為に流れながれて
忘却の彼方へと散った恋の
償えぬ恋の証・・・
「残酷なひと」
かわいいひとだね
その人は言う
私の左頬に大きな掌をあてながら
食べてしまいたいくらい可愛いよ
柔らかく微笑み
ならば抱いてください
惜しみなく愛を下さい
けれどカクテル越しに見つめる
その視線は残酷なほど大人の男
私は怖じ気づき、今夜もまた
幻惑されるまま・・・
「人妻故に」
我知らず胸の高鳴り
覚えおり人妻なれど
「君」と呼ばれて・・・




