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シャツにシワをつけたアナタを責めることなんてできない
絵に描いたような不器用を直せないまま社会に出され
片手間な家事しかできないまま二人分の家事を担当している
克服したい できない
仕事はまだ やめられない
次々見つかる 未経験
やっぱり少し 欲張りだった
アイロンでつけるシャツのシワはズレなくなったけど
凝ったお料理は作ったことがないし
ゴミの日もたまに忘れちゃう
もっとしっかりしたいよ
もっとちゃんとしたいの
「気にしなくていいよ」と笑うアナタに
「心配してないよ」と言われたい
今日こそはと意気込んで玄関に立つ
「行ってきます」の手にはゴミ袋を持った
忘れてない
昨晩アイロンかけたシャツみたいにシャキッとしよう
ちょっと待ってとアナタが手を引いた
強く掴まれた部分にシワがつく
「僕もすぐ後に“行ってきます”だから」
ゴミ袋だけじゃなく唇も奪われて
「バス乗り遅れるよ」って誰の所為で




