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四つ葉の在処
風になびくカーテンのような
何てことない日常風景に
スプーンを氷に立てるような
柔らかな破壊の音がする
わけもわからず涙ぐんだり
はたまた零れてしまったり
それはおとぎ話が
理想に変わっていた証拠
知らなかったことがある
たとえるのなら四つ葉の在処
見たくなかったものがある
たとえるのなら着ぐるみの中身
見なければ始まらないのだろう
たとえるのなら模試の判定
踏み出さなければ分からないだろう
たとえるのなら地図のない迷路
見つかったとして幸せであるのか
分かったとして幸せになるのか
手探りで追い求めるのは
ハッピーなのかも曖昧なエンド
知らないまま佇む私と
知ろうともがく私では
どちらが四つ葉の在処に近いのかな
好きな人の知らない部分を知るかどうかは自由