オポジット・シトリン
いつだってそうだ
人間中心で世界が回ってるなんて
どうしてそんな風に思えるんだろう
誰だってそうだ
今日が誰かにとって特別な日なんだって
なんですぐ忘れて過ごしてしまうんだろう
私にとっての特別を
誰かと共有するには
特別なんだって言い続けるしかなくて
君にとっての普通を
誰かが認識するには
普通なんだっていつも伝えなきゃダメで
私を祝ってくれるその行為は
私にとっては特別なのに
当たり前じゃないか、と君は笑う
特別なんだからさ、と君は歌う
この一日は私にとっては普通に過ぎていくことが普通なのに
この一日を特別に出迎えて特別に扱うことが君の普通みたい
もし君が特別になる一日が来たら
私は普通に特別扱いするよ
それが私の普通なんだもの
君がくれたシトリンは
君の特別を私にくれたみたい
私に欠けているものは
私に必要なものは
いつも君がくれるんだ
ねえ
時々思うんだ
君の特別は私には勿体なさすぎると
君はもっと特別な人間を特別扱いすべきだろうと
こんな普通の私では
特別な君に釣り合わない気がするよ
何言ってるんだ、と君は笑う
これは普通の特別扱いだよ、と泣きそうに
私はたぶん、オポジット・シトリン
それでも君はシトリンをくれる
11月生まれなので、誕生石に関する詩をしたためてみました。
「友愛・希望」