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青と紺〜色が織り成す物語。ー  作者: k.a
第1章。青と紺〜出会い〜
3/18

青と緑。

はぁー…今頃何してるんだろ?ー


平日の昼間。

外回りを終えたこんは公園のベンチに腰掛け、

澄み渡った青空を見上げ、呟く。


あれからあおいから紺に連絡は無く

メールを送っても返事は来ない。


はぁー…最近ため息しか出ないな…。ダメダメだ!ー


パンパンッ!


紺は自分の顔を叩き、気合を入れた。


さて!もう一仕事してくるか!ー


紺はベンチから立ち上がり、

次の営業先に向かう。


おー!紺!紺じゃねーか!久しぶり!ー


ん?おう!大正たいせい!ー


彼は緑藤みどりふじ 大正たいせい。紺とは高校時代の同級生。


久しぶりだな、おい!

紺はまだコピー機売ってるのか?ー


まぁな、この不景気のせいで

全然売れねーけどな。

大正は今は何してるんだ?ー


今は建築業、この公園の裏の家を作っているんだ。

こう見えて大工してんだぜ。ー


へぇー、大工か…ぷっ。ー


お前、今笑っただろ!ー


ごめんごめん、ん?大正って確か、

早天堂そうてんどうってゲーム会社に就職しなかったっけ?ー


リストラだよ、リストラ。

今は不景気だからな…。うちの会社が

あの『青戸財閥』に買収されたんだよ。

それで人件費だ何だって、

社員の3/1がクビだよ、ったく嫌になるね。ー


『青戸財閥』か、あそこも手広くやってるな。

家電に航空機、建築にデパート、

ついにゲーム業界にまで手を出したか。ー


まぁ紺は大丈夫そうだな。

なんせコピー機だからな。ー


コピー機を馬鹿にすんなよ!ー


久々の再会で会話に花を咲かせ

知らぬ間に時間が経った。


あー、もう昼休憩が終わっちまう。

紺、久しぶりに酒でもみ交わそうぜ。ー


そうだな、まだ連絡先は変わってねーよな?

また連絡するよ。ー


そう言って紺と大正は別れた。


本当に久しぶりだな、あいつも変わってねーな。ー


紺は高校時代を思い出しながら、

仕事に戻った、大正のおかげで蒼の事を

一時的に忘れることが出来た。


それでも紺は蒼のメールを待った。

が、連絡が来ることは無かった。


蒼と最後に会ってから2週間が経った。


ピピッ


紺の携帯にメールの着信音が鳴る。


まだ早朝の5時にも関わらず、

紺は飛び起きて携帯を確認する。


よう!連絡するって言ってたのに

なかなか来ないから、こっちからしてやったぜ!ー


…。何だ、大正かよ。ー


紺は肩を落とし、もう一度眠りについた。


朝、目を覚まし仕事の用意に追われる紺。


ピピッ


また紺の携帯が鳴る。


どうせ、大正だろ。ー


紺はそう思ったが、蒼かもしれないと言う

期待を胸に携帯を開く。


もう起きてるだろ?

今日あたり飯でも行かないか?ー


やはり大正だった。


今、家を出るところ。

仕事が終わったらまた連絡するよ。ー


紺はそうメールを送ると足早に会社に向かった。


夕方。午後6時半。

紺は大正との待ち合わせの場所に着いた。


おーす!お疲れ!ー


居酒屋のカウンターに腰掛ける大正が

店に入ってきた紺に手を振る。


遅れて悪かったな。ー


いいって、紺も忙しいんだろ?ー


紺は大正の横の席につく。


ん?ー


紺は大正の隣の席に目をやる。


あー、こいつな俺の仕事場の同僚。

年は俺よりした何だが、同期入社なんだ。ー


大正の隣には、

髪の短い、茶髪の青年が座っていた。


へー、

はじめまして。俺は村木 紺よろしくな!ー


紺は笑顔で青年に挨拶した。

が。青年は紺を睨みつけこう言った。


俺は斉藤 みどり

紺さん、まさかこんなに

早く会えるとは思っていなかったよ。ー


俺を…知ってる、

斉藤…みどり?蒼と同じ名字…!?ー












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