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東宮さん宅の日々  作者: もらし たみお
桜の花よおいでませ、いってらっしゃい鴉君編
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白い小部屋で

私は誰にもなれないのですか。

眼が覚めたときに私がいた所は真っ白い何も無いお部屋でした。私はその隅にポツンと置かれていました。


次に眼が覚めると黒い影が立っていました。その黒い影は何の反応もありません。ただの黒い影が私をジッと見つめていました。


また眼が覚めると、その影に輪郭が着いてはっきりとした人間という存在になっていました。


「やっと入れたねぇ、さっすがは神花さん。桜様も面倒なプロテクトばっか掛けてもう疲れたぁ~。」


「御主人は演算していただけでは御座いませんか、さも自分が全部やったかのように言うのを止めて下さい。」


「えぇ~、だってころっころ変わるランダムの暗証を弾き出して更に結界を一部のみ無力化とかまじで死ぬる位疲れたんよ。」


茶色衣服を着た女性と白と黒と紫で眼が痛くなりそうな色の服を着た背の高い男性が私を見ながら話をしています。


「にしても、そんな姿だと意思疎通も出来ないよね。ちょいと“いじらせて”もらうよ。」


ニヤリ、そう笑ったゴシュジンと呼ばれた女性が私の幹を触り、触られた所から光が身体を覆い尽くしました。眩しくてその眩しいのが消え去ると、なぜか私は人間になっていました。


「こういうのが無詠唱で負担無く出来るってんだから、精神世界は本当に便利だぁね。」


むえいしょう?せいしんせかい?分からない単語が出てきました。


「貴女は本当に、そんなんで「あぁほら、ろあちゃんが睨みつけるから怯えちゃって、かっわいそ~。」


そう言って相手の頬を触る女性。この方達は誰ですか。


「そんなに怯えなくっていいよ。うちは聖奈、東宮聖奈っていうん。気軽に聖奈ちゃんって呼んで。」


ニコッと笑って私に目線を合わせて、頭を撫でられました。その感触はとても優しくて、なぜか悲しくなりました。


「私は狼亜と申します。この方の部下だと思っていただければ幸いです。」


胸にに手を当てて狼亜と名乗った男性は腰を折られました?あの動作に何の意味があるのでしょう。


「まぁ、簡単に説明させて。えっとねぇ、まず君は何一つ悪くは無い覚醒すら前の君のとこに押しかけてきたうちらが100%悪いし、その事で批難するならしてくれて構わない。それを踏まえてうちの話を聞いて欲しい。」


「あの、ひなんって何ですか?かくせいも、分からない言葉が多すぎて喋られた言葉が分からないです。」


言われた言葉で頭が混乱しました。そっからかぁと言われて知らない事が恥ずかしくなります。


「別に知らなかったら覚えればいいし、罪ではないよ。これから知れるんだから大丈夫。」


「そうで御座いますよ。さて、それではどう致しますか御主人?さすがに何も知らない子供を巻き込むのは良心が痛むのですが。」


「ろあちゃんの良心…。あったの?」


「くすっ。」


なぜかこの二人の会話を聞いていると可笑しくなってきます。


「はにゅ~ん笑った~~。もう本当にこん子は可愛いねぇ。何のコスが似合うかな?髪色ピンクだしガン○○シ○○のあの子とか、桜ミ○とか~。だけどアリスコスも捨て難いっつぅぅぅ。」


聖奈と名乗った方が興奮したように何かを早口で捲し上げると、狼亜と名乗った方が頭に手を縦にしてガンッと音がする様に当てました。聖奈さんは痛い痛いと白い部屋を転がりまわっています。


「この馬鹿オタが。さて、御見苦しいものを見せてしまい真に申し訳御座いません。アレは放って置いて構いませんので、御話を少し聞いていただきたく思います。分からない所はいくらでもお聞き下さい。」


「はい、わかりました。」


何の話なのか分からないですけど、分からない言葉は聞けば良いと言われましたので頑張ります。


「それでは、貴女様の名前は今から東宮聖奈です。」


「えっ?」


前言撤回です。頑張れそうにありません。


誤字脱字など御座いましたら報告頂けると幸いです。

精神状態が復活してきましたので誤字脱字を確認しつつ書ききった奴を随時うpしていきますよ。

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