第四話 異世界へ再び
酸素カプセルで異世界?に移動してから、もう1週間が経った。
おかげで現実の私の身体は、どんどんと進化している・・・
(この尻尾みたいなの、どんどん伸びてるし・・・)
親友の椎名が見つけたお尻の割れ目にある尻尾は、約10センチほどまでに育っていた。
しかも、私の意志でコントロールできるのだ。
『シュッ、ビュッ!』『へにゃ、ぷらーん』
こんな感じで固くなったり、ふにゃふにゃにさせたりできる。
その存在に慣れてきたのか、今では少し気に入っている。(おいおい)
でも、ひとつだけ悩みがあるのだ。
(普段、どこに隠しておくかって悩み)
自宅では洋服も自由だし、楽な格好をしてるから問題ないんだけど、学校では気を使うの。
普段は下着の中にこっそり隠してるんだけど・・・・
たまーに椎名がお尻を撫で撫でしてきたときが一番困っちゃう。
いつものこと?だから、辞めてとも言えないし、椎名のスキンシップでもあるし。
私も椎名に撫でられること嫌いじゃないし、逆に気に入ってるし。(あは)
この前なんか、お尻を撫でられたとき、たまたまその『尻尾』を撫でられて、それが少しだけ固くなったの。
身体も『ビクンっ』て反応しちゃうし、マジーマジで焦ったの。(笑)
咄嗟に逃げたから、バレてないと思うけど、やっぱり知られたくないかな。
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(むー、この尻尾はどのくらい育つ?んだろう・・・)
(あの大男のくらい伸びちゃうのかな?)
お気に入りではあるけど、こらからの成長のことを考えると、そこら辺をハッキリさせておきたい。
だったら、またあの異世界?へ行くしかないのかな?
今日はバイトがあるから、いつも以上に身体を苛めて、この前と同じような状態であのカプセルに入ってみよう。
それで、異世界へ移動できたら、あの大男に聞いてみるのだ。
「レアお疲れさまー」
「レオ君お疲れさまぁー」
今日もかなりハードなトレーニングで、身体はクタクタ。
でも、気持ち良い汗を流したって感じかな。
彼氏のレオ君との挨拶を済ませ、汗を拭いながら、一目散に控室にある酸素カプセルを目指した。
タイマーをセットし、中にはフカフカのバスタオルを敷き、その上に寝転んでカプセルの扉を閉めた。
『ガチャっ』
『ピーッ、酸素が充填されます』
(今日は、あっちの世界に行けるのかなあ?)
(そんな都合よく行けるはずないかな・・・)
「すぅー、すぅーー」
「ぐぁぁー、ぐぉぉぉー」
私は、身体の疲れのせいか、いつの間にかカプセル内で爆睡していた。
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『ガコッ!』
(痛ぁーい・・・)
前回と同じように、カプセルの天井に頭をぶつけて目が覚めたようだ。
(今後のデフォw)
扉を開けて外に出ると、な、なんとこの前と同じ、蝋燭の明かりしかない薄暗い部屋の中へ移動できたようだ。
(よし、なんとか辿り着くことができたみたいだ)
(あとは、あの大男が居るかどうか・・・)
辺りを見渡すと、そこには誰も居ない。
ガックリと肩を落とした時、部屋の奥にあるいかにも重そうな鉄の扉が開いた。
『キュー、ガシャン』
しかし、そこに現れたのは、この前の毛むくじゃらの大男ではなかった・・・
猫耳が生えた、クリクリお目目の女の子。
まつ毛がとても長て、可愛いさと大人っぽい色気もある。
身長は、私と同じぐらいかな、背中では尻尾が”くるくる”とご機嫌に動いてる。
「おはニャオ、お久しぶりニャオ♡」
(え?おひさ・・?貴女は誰ですか?)
「ニャオ?、あ、この姿じゃ分からないニャオね」
「少しだけ待ってね」
(むにゅ?何を言ってるんだ?)
「ミガオデンシン」
『バキッ、バリリ、ズサーン』
女の子が呪文?を唱えると、突如、身体が大きくなり、着ていた洋服が破れ、あの大男に変身した。
「これで分かったかな?」
「え?どう言うことなの?」
「私の種族は、両性を保有しており、いつでも好きな時に変化できるのだ」
「そなたと会ったときには、月の暦で、この姿のまま変化できない時だったのだ」
「ふーん、なるほど」って分かってない(笑)
「この姿は、一時的なもので、普段はさっきの姿なのだ」
男は、また呪文のようなものを唱えた。
「ミオコネバース」
『プシュン、ぽわーん』
大男から、さっきの可愛らしい女の子へと変化した。
「プギャー!また洋服が台無しになったニャー!」
「でも、説明するには仕方ないニャ」
元に戻った女の子は、全身があの大男と同じように毛むくじゃらだが、胸が大きく、腰はくびれ、まん丸ですごく形の良いお尻をしていた。
(すっごく、スタイル良いじゃーん・・・裏山だよ)
「それでどうしたニャ?」
「またこの世界に来るなんて、何かあったニャ?」
私は、これまで現実で起こっている身体の変化を伝え、この先、どう変化していくのか聞いてみた。
また、これからどうすれば良いのかなどの悩みを打ち明けた。
「そうだニャー」
「ボクにも分からないニャ」
(・・・・・・・)
『ズコーっ』
「でも、身体を元に戻すこともできるニャー♡」
「うそ?なら、その方法おしえてよ」
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その前にボクの自己紹介をしておくニャ
「名前は”ラルフ”、種族での年齢は7歳で、そっちの世界で言うと、15歳だニャ」
第五話に続く
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