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第二話 転生の始まり

現実と異世界でそれぞれ物語が進んでいきます。(予定)


 現実好きなかたは、現実編を

 異世界好きな方は、異世界編を

 欲張りな貴方は、両方読むんだお(^^)

男の鋭利な尻尾から挿入された液体は、お尻から私の内部に浸透していく。

(すごく温かいよぉ、なんだかふわっとしてきた・・・)


「ドロッ、ツー」

「ポタッ、ポタッ」


お尻から(こぼ)れた液体は、私の太腿をつたいながら冷たいコンクリートの床に(したた)り落ちた。


(ハッ!)

フッと我に返った私は、正気を取り戻し、冷静になった。


「い、一体、何をしたんだ!」


男の尻尾は、くるくると縮まり、毛むくじゃらの体内に消えた。

同時に両足をホールドしていた触角も縮んで毛むくじゃらの額の中へ消えた。


男はゆっくりと話し始めた。


「これで理解できるかな?」

「え?」


(ついさっきまでよく分からない言葉を喋ってたのに、今は聞き取れる、何で?)

「いったいどう言うことなの?」


「私たちの世界の言葉を理解するには、こちらの種族と交わり、その種族の体液を体内へ取り込んだものだけが理解できるのだ」

(ん?、た、たいえき?意味が分からないよぉ・・・)


「心配することはない、私の体液を取り込んだとても、そなたが妊娠することはない」

「身体の変化は少しあるかもしれないが、そこは理解してくれ」


「理解って・・・痛い思いしてるんだぞ」

「そなたもこちらの世界で生きていくためには順応する必要があろう」


(こちらの世界とか、生きていくとか・・・一体・・・)


「身体の変化って一体どうなるの?」

「それは私にも分からん」


(分からないって・・・やだなぁ・・・どうしよ・・・)


「私の体液との相性やそなたの順応具合によっても変わってくる」

「異性へと性が変換してしまう場合や私の様に少し毛深くなるものもおったぞ」


(少し毛深くって・・・毛むくじゃらやないかーい)(笑)


「とりあえず、変化するには時間が掛かる」

「だから、どうなるかはお楽しみじゃ」

「ふぉふぉふぉふぉー(笑)、ゴホッゴホッ」


(お楽しみって・・・楽しみにできないょ・・・しかも、(むせ)て咳こんでるってばさ!)




『ピピッピピッピー、ピピッピピッピー』

酸素カプセルからのアラームが周囲に鳴り響く。


「nん、ふぁー、よく寝た・・・」


(でも、すごくリアルな夢だった、大男に襲われるなんて・・・)

(疲れが溜まってるのかなぁ?)


『ガチャ』

そんな事を考えながら、酸素カプセルの扉を開け外へ出た。


そこに広がるのは、ジムの控室。

テレビは、いつものバラエティ番組が放送され、職員用の珈琲メーカーからは、ほど良い香りがしている。

壁に掛けられたバスローブを羽織った私は、隣のシャワールームへ移動した。


『シュシュ、シャー』

シャワーヘッドから勢いよく噴き出すのは(ぬる)めのお湯。

大きな欠伸と背伸びをしながら、身体の汗をしっかりと流した。

「ふぁあー、んーっ」


(え?何だかお尻がジンジンする・・・・)

(わ・わわっ、なにこれ?)

両手首には、しっかりと握られたような跡がついており、お尻を流すとヌルっとした液体に触れた。

(は?、これって?・・・あの大男の体液?)


右手でその液体を(ぬぐ)ってみると、深緑色をしたものが指先に付着している。

(どぉいうこと???、夢じゃなかったの?)

(しかも深緑色って青汁みたいやーん)(笑)


「レアちゃーーん、そろそろ時間だよー!」

夢なのか現実なのかに気が動転し、シャワー室で呆然としていた私に、事務所からの声が届いた。

「あっ、はーい、すぐあがりまーす」


事務所から私を呼んだのが、同じジムでバイトする私の彼氏の平山獅子レオ君。

ジムで知り合ってからお付き合いしている年上の先輩なのだ。


私は、控室にあるロッカーで着替えをし、帰り支度を急いだ。

「レア、早くしないと門限に過ぎちゃうぞ」

「うん、分かってる、ありがとね」


私の家は、門限が22時のため、バイトは21時には上がってる。

それからシャワーを浴びたり、お片づけをしたりで、ジムを出るのが21時半くらい。

今日は、夢?の影響か少しジムを出発する時間が遅れてる。


「じゃ、レオ君お先にー」

「また帰ったら連絡するね」

「おぅ、気をつけてな!」


ジムから出た私は、社員用の駐車場にある自転車に飛び乗り、家路を急いだ。

(はぁー、ほんとよく分からない1日だったよ)

(でも、シャワー室でのあれは何?・・・)


『ガシャ』

自宅のドアを開けて玄関にある時計を確認すると21時50分。

(門限ギリギリセーフなのだ)


「ただいまー」

麗亜れいあお帰りー、もう少し早く帰ってきなさいよー」

「はーい、分かってるぅー」



私の家は、門限に厳しく、遅れたものならバイトもさせてくれない。

自分の夢のために貯金をしたく、かなりの交渉をしてやっとバイトする許可をもらったの。

だから、少しでも遅れることはできない。



あ、そそ

ここで私の自己紹介をしておくね。


間島麗亜まじまれいあ17歳の高校2年生

みんなからは、『マジー』とかそのまんまで『レイア』、彼氏からはレアって呼ばれてるの。


これから私の身体が少しづつ変化していくみたい。

どんな風になるのか楽しみにしててね(笑)



第三話に続く


本作品は、他サイトでも投稿しています。

読んだことあるよ!って方は、ご了承ください。

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