スタート
ばりっばりのチートもんなんだよー
昨晩はゲームで夜更かししていたら
どうやら携帯を持ったまま寝落ちした
ようで、この世界に
携帯を持って来てしまった。
勿論通信は圏外だし、圏外でも見れるニュース
アプリも何故だか起動しない。
ただし、一度DLしたらどこででもできる系の
いわゆるショボゲー、バカゲー、クソゲーの
一部は起動することができた。
「くそ、赤猫フロジートは起動できねぇか。
にしてもほんとにすごい世界だな。
目に入る全てが真新しいと言うか、
感動だな。」
レンガ造りの建物に剣を携えた
兵士たち、ウサギ耳や猫耳の生えた人間、
真っ昼間から酒を飲んで騒ぐ冒険者と
思わしき人間たち。
現実ではあり得ない姿が
本物として一望できる。どこを見ても異世界。
だが食べ物の中には現実世界と殆ど
同じようなものもあるみたいだ。
「おっちゃん、これは?」
「あんだ?みたことねぇのかい。
こりゃリンゴだよ。赤い皮の中に
黄色っぽい身がつまっててシャキッとして
うめえんだ。買うか?今時リンゴは
季節で安い。89エルでうってやる。」
「んにゃ、またの機会にするわ。
絶対この店で買うから待っててくれぃ」
「あんだ。まぁ、待っといたらぁな」
このように、まんま同じな果物もある。
ただ、先ほどミカンを見かけたのだが
そこの店主に名前を聞くとオランと
答えてきた。一部、名前の違う果実も
あるらしい。
雪はすぐそばにあった小さい公園に入り
しばし考える。
「金はエルってやつが使われてるっぽいな。
日本の金は使えなさそうだ。
ま、異世界だしそりゃそうか。
ん?でもなんで言葉は通じてんだ?
文字も読めた。
異世界召喚補正的な何かが働いてんのかな。」
そこで雪はとあることを思い出した。
異世界召喚されたからにはの
お約束、あの存在を
「アァーー!!ステータス!
ステータスはどうやってみるんだ!?
きっとすごいことになってんだろうな!
そうだよ一番肝心なとこだよ!
むしろこれが原点であり
召喚されたい理由だよ!
いくぞ!大体のラノベでステータスを
見るときに使われるこの言葉!
ステーーーータス!オーーーーーップン!」
ユキ 1
体力324/324 魔力933/933
スキル・加護
異世界人補正 成長率Ⅹ 成長率Ⅹ 成長率Ⅹ
成長率Ⅹ 成長率Ⅹ 成長率Ⅹ 成長率Ⅹ
成長率Ⅹ 成長率Ⅹ 成長率Ⅹ 魔力消費削減Ⅲ
光属性追加 闇属性追加 根性 火事場の馬鹿力
再生力 鑑定
水竜の加護 天空竜の加護 魔王の加護
大天使の加護 精霊の加護Ⅹ
エクストラスキル
自然回復 水中呼吸 飛行 半魔化 半天使化
精霊愛
「おっしゃきたぁ!!!!
もう勝ったわこの生活!さぁ
なんの輝きもねぇ現実世界からは
おさらばだ!俺はここでゼロから
再スタートする!やってやる!
この世界で!」
気合いを入れ、立ち上がる。
「まず始めるのは冒険者だ。
そこで名をうってみせる!」
上山雪の人生の再スタート劇が
始まった。
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