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妙なる君に
松葉の露の美しさ
細竹の小道も麗しく
一服の茶に宇宙を見
ほろりと甘い干菓子に和む
連綿と続く静けさ
月に、花に、
こと寄せて歌い
はらりと落ちた一葉に宿る
けぶるような雪白の砂
湧水の響きに満ちて
夢見る古の袖
ひらりと舞う揚羽蝶
朝駆ける蒼天の雲
磨き、洗い、
何事も玉となる鑑の庭
ふわりと吹く風は古都より
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玉光る庭守るその手幾重にも集い継がれて今日の華なり
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