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泥濘 (散)
暗澹注意。
自分がどこにいるのかわからない。ねばつく思考。善悪と好悪がランダムに反転する。例えば朝、子供の声が騒音に聞こえる。そして夜には、会話に溺れる。足元は霞んで見えない。灼き切れた眼底で、月光を掬う。息を潜めるように流れる血。カタカタと骨が笑う。狢ばかりだ、ここは。そう思っていたのに独り。過ぎ去る時は待ってくれない。立てた爪が砂を浚う。
死の死を呼び、生の生を請う。
剥がれかけた仮面の裏、泣きながら笑っていた。
意味もないまま。
暗澹注意。
自分がどこにいるのかわからない。ねばつく思考。善悪と好悪がランダムに反転する。例えば朝、子供の声が騒音に聞こえる。そして夜には、会話に溺れる。足元は霞んで見えない。灼き切れた眼底で、月光を掬う。息を潜めるように流れる血。カタカタと骨が笑う。狢ばかりだ、ここは。そう思っていたのに独り。過ぎ去る時は待ってくれない。立てた爪が砂を浚う。
死の死を呼び、生の生を請う。
剥がれかけた仮面の裏、泣きながら笑っていた。
意味もないまま。
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