14/100
The crying room
くらい。
壊れてしまえばいい
透明な苦悩も
無音の慟哭も
消えて
0になれ
影と物音が
乱舞するルーム
幻惑の切れはしに
囚われ
反転する世界
彩度を失って
灰になる時間
着信音だけが
淡々と響く
溺死する感覚
ぱちんと弾けて
我に返る
窓辺の光
小鳥の歌
命ある限り
生きるものたち
足を見て
天を仰ぐ
散乱する言葉が
咽喉を焼いて
理想の破片が
眼に突き刺さっていた
持て余した現実が
圧殺される絶叫
わたしがわたしであることを
止められはしないのに
許せない蟻地獄
外の手を
忘れていた