初ボス戦
ガタン、ガタン
「お父さん、もうすぐ私は竜の生け贄になってしまうんですね…。」
「…ああ。恐いか?なんなら今からでも…、」
「いいえ、覚悟はできています。ただ、いつまで続くんだろうと…。」
「…。」
「…着きましたよ。先に言わせてください。ありがとう、そして、すまない。」
「いいえ、ではお父さん、行ってきます。」
「うう、すまない。我が娘よ。」
「ほう、今回はお主か?」
「はい、だから今日は人に手を出さないで下さい。」
「グハハハ!残念ながら、そろそろ一人ずつ食べていくのに飽きてきたのでな。明日からは、好きに食わせてもらうぞ。」
「ひっ!そ、そんな…、約束が違います!」
「ふん!元々怯える様を楽しんでおっただけだ。悔しいなら、ワシを倒すんだな。グハハハ!」
「ひ、ひどい…。」
「では、いただくとするかの。」
「いやーーー!!」
「だったら倒してやるよ。」
ザクッ!
「ぬう!誰だ、貴様は!」
「ん?俺か?俺はー、…まあいいだろ。取り合えずお前を倒しに来た。」
間に合ったー。あの子が生け贄か…。金髪にロング…、特徴がベルとそっくりだな。会話を一部聞いたけど、あの子の方が女神らしいけどな。
(…何か失礼な事を考えてませんか?)
「人間風情が!少し傷を付けただけで調子に乗るなよ!」
どれどれステータスは…。
レッドドラゴン
種族 魔物
Lv25
HP 1014/1052
MP 253/253
力 474
防御 404
敏捷 194
魔力 356
魔防 235
運 32
スキル
ブレスLv5
逆鱗
覇気
装備
武器
なし
防具
頭 なし
体 なし
腕 なし
足 なし
装飾品 なし
敏捷と運以外高いな。というより、
「20じゃ厳しくないか?」
(水属性中心にすると大丈夫です!)
なるほど。
「何をごちゃごちゃと!くらえ!炎息吹!」
「水壁。」
ジュー!
本当だな。簡単に防げた。
「ふ、ふん!少しはできるようだな!くらえ!」
おお、尻尾か。だが残念だったな!それは悪手だ!
ズバッ!
はーい。尻尾ステーキの出来上がり。
「グオオオーーー!!き、貴様ー!」
(…!覇気が来ます!)
「何だそれは?」
(追い詰めると自動で発動するんです!浴びると全能力ダウンです!)
範囲広すぎ!かわせねえよ!おっ、敏捷は大丈夫だな。上昇のおかげだ。いける!動きが止まって見えるぜ!
「バカな…、何故覇気を浴びて平気で動ける!」
攻撃力とかは落ちてるよ。動揺しているうちに…
「いけっ!」
スライムに指示を出す。
「なっ!?うおおおーーー!?」
足に絡み付いて転倒させる。ナイスヘッドスライディング!
「くそ!放せ!スライムごときが!むぐっ!」
おお!足だけでなく、腕、そして口まで!賢いじゃないか!後は、フルボッコにするだけだな。
「双閃!水玉!」
「むご!?かぼ!?」
とどめに魔法剣で!
「水刃!」
水の魔力を帯びた刃を頭に突き刺す。
「グギャーーー!!」
暴れんな!…よし!動きが止まったな。まず一体!