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11-10

†††11-10


「え?ちょ、ちょっと待って。整理する時間をちょうだい」

「いいわよ。別に急いでないもの」

終始慌ててばかりの静に対して、桜はずっと落ち着いている。

「えーと、まず、あたしのどこが辛そうだったの?」

「さあ、そこまではわからないわ。でも私の推測では、男っぽい、って言われるのがイヤなんだと思ってたわ」

静かは息を飲んだ。当たっている。

「この十日ほどっていうのは・・・・・・?」

「なんとなく感情の起伏が激しくなったような気がしてたの。てっきりサークルを辞めようとしてるんだと思ったから先輩に励ますよう頼んだのよ」

この十日ほど感情の起伏が激しかったのか、と静かは唇を噛んだ。脳裏には憎たらしい顔が浮かんでいる。

「辞めようなんて思ってないわ。でもどうして止めようと思ったの?・・・・・・私たち、特に仲がいいわけでもないでしょう?」

そんな静の問いに桜は肩をすくめた。

「さあ・・・・・・、なんとなくあなたに辞められるのがイヤだったのよ」

「え・・・・・・、それって?」

そこで桜はちらりと腕時計を見、小さく舌打ちをした。

「ごめんなさい。もう時間だわ。行かなくちゃ」

「え?ああ、そうなの?」

静は既に歩き始めていた桜に聞き返すことしかできなかった。


そのまま更に数歩歩いた所で桜は立ち止まり、回れ右。静を正面に見た。

「できれば・・・・・・。いえ、何でもないわ」

桜は再び踵を返し、すたすたと歩き去ってしまった。

静はただ棒立ちになって、彼女のぴんとした背筋が小さくなっていくのを見ているしかなかった。


†††


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