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悠久の宴にようこそ  作者: 夜櫻 雅織
第二章:傀儡国の神 再始動

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第6話 折角得られた実験場を存続させる為に

【前回】カルストゥーラがアルジュレッドの妙な性癖に震撼した

第6話 折角得られた実験場を存続させる為に


――風評被害はお断りだ。


「あ、ねえさ……。……? 姉さん、それは?」

「ペット。」

「……その人、姉さんに何かしたの?」

「いいや? 私を崇拝するあまり、私のペットになりたいんだと。結構可愛いには可愛いんだが、時々驚かされて良い意味でも悪い意味でも飽きん。それに、実力もあるからな。これでも私の研究全般を手伝う助手でもあるんだ。……服装に関しては私もこんな反応をするとは思ってなかったが。」

「……姉さんが望むなら僕、本国に限らずあらゆる国のその人によく似た人を捕まえてきて首輪掛けてあげるよ?」

「これに似ていれば良い訳じゃない、これじゃないと駄目なんだ。」


 全く、こっちに曲がるとは思わなかったぞ。


 目的地の応接間へ来る前に一度ルイスを呼び出し、アルジュレッド(ペット)のお望み通り壊そうと思えばいつでも壊せる鉄の手錠と足枷を就けさせ、更にはそんなに奴隷として扱ってほしいならと服を全て脱がせて奴隷がよく着るぼろきれのような黒いワンピースを着せてやった挙句。髪が長いので全て降ろさせ、そのつもりはなかったが男なのに女の恰好をしたこれがこいつは大層お気に入りらしい。

 首輪に引っ張られ、大人しく私の後ろを着いてきたアルジュレッド(変態ペット)は今、両手を頬に添えて恍惚とした表情で。至極恐悦と言わんばかりに肩で息をする程に興奮しているらしい。

 目の前に座るカルゼグルージが引く辺り、相当酷い事だろう。……まさか私も前方にヤンデレ、後方に変態を控えさせた状態でソファに座るような状況が訪れるような事はあると思っていなかったが。


 ……それはそれとして。


「随分と久しぶりだな、カルゼグルージ。その……。変わりないか。」

「う、うん。僕は元気だよ。ほんっとうに久しぶり、姉さん。傀儡国の誕生、本当におめでとう! ど、どう? この国は姉さんのお眼鏡に叶いそう?」

「あぁ。色々と面白い仕掛けも多くてな。あまりの量に少し時間がかかってはいるが……それでも得る物はかなり多い。少しずつ手中に収めてまずはこの国全土を私が自由に干渉出来るように地盤を固めるつもりだ。それまでは諸外国に戦争を仕掛けるつもりはない。」

「じゃあ……あ、そうだ。ギルジェディーラ国の方で見つけた孤児とか要る? 人手は多い方が良いだろうし……。」

「あぁ、全て寄越せ。帝都の何処の孤児院でも良いから預けるんだ。後は彼らが勝手に洗脳していってくれる。未来への投資だ。」

「流石姉さん、もう今から未来の事考えてるんだね!」

「まぁ当然だ。」


 未来……なぁ。


「未来といえば……カルゼグルージ。お前、伴侶は。」

「欲を言えば姉さんが良いけど、それが駄目なら是非とも姉さんが僕の伴侶を選んでほしいと思ってるよ。勿論、人間と交配するのは嫌だけど……これが何よりの友好国である証明だっていうのであれば僕も我慢するよ。まぁ、あくまで体を重ねないだけで仲良いふりぐらいはするけど。」


 これだ。この世界において、不思議な事にどの種族よりも人間という種族が最も数が多いとはされているがその反面で人間はどんな種族よりも非常に劣っている。その為、こうして忌避される事はそう珍しい事ではない。

 でも面白い事に、比率的には最も数の多い人間が幾ら死のうと。幾ら人間の国がなくなろうと然程問題ではない。無論、それは我々非人間族に限る話ではあるがだからこそ、ここでやりたい放題してもあくまで敵は人間だけという事になる。


 ……。


「……少し、実験をしよう。」

「実験?」

「あぁ。人間をベースに、新しい種族を作り出す。」

「で、出来るの!?」

「恐らく問題なく可能だろうな。何より、元々私は生物や環境に関する魔法に特化している。……こうして大々的な実験場が手に入った以上、これまで出来なかった研究も開発も幾らでも出来るはず。まぁまずはその前に1つやる事があるからな、その準備だけ進めて……それが終わればこのルードゥゲイル帝国の全国民を世界で初めて確認される生物へと昇華させる。それが終わったら……そうだな。本当にお前が良いのであれば皇女の誰かを国際結婚としてお前にやる。判断はその時で構わないが、お前が実験に付き合ってくれるのであればちゃんと子供を作れるのか確認してほしい。……分かってはいると思うが、その子は必ずギルジェディーラ国の次期国王候補だ。無論、無能に……はならないと思うが、懸念があるのであれば幾らでも子供は作って構わん。そもそもお前ら竜種は一度に複数の卵を産むのが一般的だからな。産み落とした子の、最も優秀な奴を次期国王に据えろ。」

「分かったよ、姉さん。姉さんがそう望むなら。じゃあ……楽しみにしておくね。姉さんが一体どんな新しい種族を生み出すのか。」

「あぁ、期待は裏切らないさ。」


 もう、最終実験さえすれば済むからな。

――次回「第7話 全ては、この世界から恐ろしい物を一切消し去る為に」


ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。

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感想なども励みになります。


今後とも『悠久の宴にようこそ』をよろしくお願いいたします。


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