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悠久の宴にようこそ  作者: 夜櫻 雅織
第二章:傀儡国の神 再始動

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第4話 若い芽のうちから

【前回】まずは内政に着手するカルストゥーラ達

第4話 若い芽のうちから


――幼い頃からの方が洗脳はやり易い。


「ルイス、孤児院の方はどうだ。」

「順調にございます。中にはスラムから孤児院に在籍を求める子供達も多く、その大半が主の従順なる奴隷となりつつあります。」

「ならこのまま様子見で良さそうだな。」

「お察しの通りかと。」


 幾ら強力な魔法や魔法薬があろうとも、子供と大人では子供の方が効き易い。体質的に抵抗力がなかったり、純粋無垢であるが故に一度魅入られるとなかなか抜け出せないような賢さがあの幼体共にはない。

 私が時々顔を出そうと思っているのもあり、王城から渡り廊下で繋がっている巨大な孤児院はしばらくは場所が余るかもしれないが……まぁ、それも今の内。もうしばらくすれば場所が足りなくなって増築する羽目になる可能性も考慮している為、土地はまだ幾つも空けてある。


 1日3食食べれて寒さにも暑さにも苦しまず、ただ私を信仰し。勉学に励めば人としての生活を得られる。これ以上に素晴らしい事などないだろうよ。


 孤児院で出す食事、特に水に関しては祝福の霊水という特殊な魔法薬を水に含ませた物を飲ませている。言わば洗脳薬のような物で、アルジュレッドの研究室で山程作らせているのでしばらくは残量に困る事もない。

 幸いにもこの国はありとあらゆる生産能力に長けているようで、ありとあらゆる資源にはかなり余裕がある事も確認出来ている。その為、余裕が出来れば作物の生成過程で洗脳する為の何かを追加出来ないかの実験だってそろそろ出来るようになってきてもおかしくない訳だ。


「副作用の類などは?」

「あまりの敬虔さ故に教会内にある施設の1つ、礼拝堂にて魔力をクリスタルに注ぎ過ぎて朝が弱くなる子供が居るんだとか。ですが主様、お気を揉まれる必要はないでしょう。魔力保有量は使えば使う程にその保持量を増やします。……このまま死なない程度に魔力を注がせ続けて個体としての価値を上げつつもその献身を讃えましょう。将来的に素晴らしい屈強な兵士となるでしょう。」


 ルイスの指摘通り、将来的なリターンはかなり大きい。

 ここは他国とは違い、国民全員がクリスタルで縛られている関係から孤児院で幾ら我々が実験をした所で妙に勘繰られる事もなければ何かしらの妨害工作、破壊工作が行われる事はほぼない。何より、仮に他国から来た連中達もわざわざ孤児院で何をしているのかなんて見やしないし、それこそ孤児院の子供達が笑顔である事に満足してこの国の良さを知るだけだ。



 その笑顔が、どんな笑顔なのかも知らずに。



 他人なんて、いつだってそうだ。何も見えていない癖に、見える訳なんてないのに見えた気で居る奴ほどその足元にどれだけの死体とどれだけの人の人生が転がっているのかを理解していない。本当に、忌々しい限りだ。

 だからこそ、私はこの国を私にとって素晴らしい国にも。そんな事が起きえない国にもして最終的には世界全てを配下に収める。そうすれば、何も恐れなくて良い。何せ、皆複雑さから解放され、ただ私に尽くすという事だけを念頭に置いて生きるようになる。思想は統一され、争いだって起きやしない。


 対話も碌に出来ず、武力を更なる武力で抑え込まなければ前に進めないような奴らだ。……ならいっその事、根元から全て。根幹ごと何もかもを弾いてしまえば良い。


「ルイス。」

「はい、主。」

「その子供達だが、魔力回復薬でブーストさせる事は決してないように。将来的に1人でも多く優秀な兵士を作り出す為にも、変な後遺症を生み出させて将来に響くのも困る。魔力回復薬は絶対に使わせず、疲れた子供は十分過ぎる程にしっかりと休ませるように。」

「畏まりました、主。」

――次回「第5話 研究成果を奪われないように」


ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。

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感想なども励みになります。


今後とも『悠久の宴にようこそ』をよろしくお願いいたします。


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