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悠久の宴にようこそ  作者: 夜櫻 雅織
第一章幕間:決して届く事のない本音達の墓場

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第46話 貴方は俺よりも苦しかっただろう―――ギルディール・ベクジューカ

【前回】誰にも届かないアルジュレッド・ゲイラの独白

第46話 貴方は俺よりも苦しかっただろう―――ギルディール・ベクジューカ


――このまたとない機会を、胸に抱いて。


 俺はずっと、貴方にお礼を言いたかった。貴方を癒してあげたかったんだ。

 俺はカルストゥーラ様の生まれ故郷でもある竜人国ギルジェディーラ出身で、幼少期に虐められた。

 竜人と言うのは自分達と同じく竜人かそれ以上の高位の生命以外は全て差別対象になる頭の悪い生き物だ。

 追放され、路頭に迷い、苦しんでいた俺に竜人の匂いを色濃く蛇九尾に会った。

 彼女はカルストゥーラと名乗り、元は竜人国で生まれたが竜人の血もあるが蛇九尾として生まれてしまった故に迫害され、追放された。……それなのに、持ち前の知識で俺の怪我を癒してくれた。

 とても、嬉しくてとても幸せだった。

 カルストゥーラ・ルエンティクと言う人物はギルジェディーラでは非常に有名だった。

 60世紀の歴史を守ってきた王家にとうとう異業種が現れた、と。一時はその事実をもみ消す為に処刑する事も考えられたが教会がそれを拒んだ。

 “生まれただけの命を責めるのは愚か者だ”。

 あの言葉を、あの国全てに生き渡らせてくれればどれだけもっと良い世界になっただろうか。

 だがその後彼女は俺を治療し、近くの街まで案内してくれてお礼を言おうかと思ったらもう、振り返った頃には居なかった。

 お礼を言いたかったのに。

 癒してあげたかったのに。

 置いていかないで、と会った時に縋り憑けば良かった。それが許される年齢だったのに。

 時は経って数日前。カルストゥーラ様と、再会した。お姿の変わったカルストゥーラ様と。

 それに驚いて、心眼を開いてあの時の方だと確信したのを最後にもう1人の異形種に抱擁され、全てが溶けてしまいそうになった。……でも、それがあの方の願いなのであればこのまま溺れ続けても構わない。

 俺はこれからもカルストゥーラ様の傍に留まり、傷付いたら癒し、守れそうな時は全力で守る。そう怯えずとも、私の全ては貴方の物ですカルストゥーラ様。

――次回「第47話 貴方が来てくれて良かった―――アルグトール・フェフューカ」


ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。

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今後とも『悠久の宴にようこそ』をよろしくお願いいたします。


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