表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悠久の宴にようこそ  作者: 夜櫻 雅織
第一章:森の覇者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/70

第12話 もっと、もっと玩具を

【前回】目覚めた堕天使を飼い慣らしてみる事にした

第12話 もっと、もっと玩具を


――お前達にも下準備を手伝ってもらうぞ。


「―――という事で宜しいでしょうか。」

「あぁ、構わん。」


 長らく共にあるこやつらに今更詳しい話をする必要などないだろうが、念の為にルーナの事を話しておいた。これで認識の祖語(そご)なく話が(とどこお)りなく伝わる事を期待しつつ、これからもっと楽しくなるであろう日々について考えるのが楽しくて仕方ない。

 幸いにも()ちてきた堕天使、ルーナの羽もかなり高品質な物ばかりでこれなら普通に売買するよりも未だ定期的に行われているらしい闇市で競りに出す方がさぞ儲かる事だろう。これでまた、数世紀はゆったりと過ごす事が出来る、


「これまで戦争を操ったり、世界を搔き乱したりと色々してきたがやはりこうしてレア生物を飼い殺してしまうのが一番楽しいな。そこまでの徒労でもなく、ただただ玩具に出来ると言うのは何とも面白い。……あぁ本当、何とも可愛らしい玩具だ。」

「えぇお嬢様。でもあの子……それなりに優秀なようです。少しだけ屋敷の掃除を教えたら直ぐに憶えてくれましたし、今の所目立ったミスもございません。」

「そうか。ではそのまま好感度を稼いでくれ。獲物は熟してから喰う方が旨いからな。」

「はい、お嬢様。」

「して、ルイス。お前には1つ仕事を与える。」

「何なりと、主。」

「毎日夜の12時から次の日の朝2時までの間にエルフの集落の中心地の地下にある座敷牢に納められた供物を回収してこい。白い着物か、白い布に包まれている。もし、出来ていなければエルフ1匹と知識である本を1冊奪ってきて構わん。」

「承りました。」

「これは念の為に言っておくが、それ以外に手を出す事は許さん。あれは供物を捧げる限り、私の庇護下。念の為に毎日長の元へ行って悩みを聞いてこい。畑に陽が当たらないだ、食糧が足りないだ、襲ってくる者が居るだ、何だと聞いてきて、私に報告せよ。契約通り、全て解決してやる。」

「了解致しました。……そして、いつの日かは。」

「あぁ。全てを喰うか、隷属する。契約で縛るよりも盟約で、盟約で縛るよりも誓約で。……契約なんて薄っぺらい物で信用出来るのはお前達だけだ。」


 魔法の世界において、約束の段階は幾つも種類を持っている。

 1つは約束。これが最も効力の弱い契約であり、破る事も出来れば湾曲する事も出来てしまう。これをやるのは本当に全てを預ける事の出来る相手に限られてしまう。

 2つ目は契約。これには幾つかの制約を設けたり、代わりに何かを与える事などが出来る。私個人としてはルイスやシルアとは約束なんて薄っぺらい物でも良いのだが、彼らにはそれぞれ渡す物があった関係から契約止まりとなっている。

 3つ目は盟約。これには第3者の介入が必要であり、それを証人とする事でその証人が認識しない限りは約束を結ぶ事も、約束を破る事も、約束を湾曲する事すら出来ない複雑な物となる。大体は国家同士の決まり事でよく使われる為、個人で利用する事は殆どと言っても良いほどにない。

 そして4つ目、誓約。此方は約束を結ぶ者達同士だけでも利用出来るが1度結べば解除する事も歪める事も出来ない。そして何より、これは強者が必ず選定され、弱者が強者と結んだ場合には強者の要求が全面的に通されてしまう、言わば強制服従のような物。……世の中にはこれで裏切る事も逆らう事も出来ない奴隷を多数保有している者もそう少なくない。


「お嬢様……!」

「身に余るお言葉にございます、主。」

「それでお嬢様、あの小娘の事はもうお縛りに?」

「あぁ。もうその名と血は持っているからな、あれはもう私の物。どれだけ私を拒もうと、どれだけ自由を求めようともう私の所有物。……せいぜい役立ってもらうさ。」


 あの小娘が完全な自由を未来永劫失った事を気付くのは一体いつになるのだろうか。そして、その時の表情は絶望に染まってくれるだろうか。

 是非とも此方を責めながらも私の腕の中に沈んでいってもらいたい。影の中に、腹の中に。

 奪える物を全て奪って隷属し、死を乞うそれを強制的に生かし続けて奴隷の世界を教えてやりたい。その綺麗な肌も髪も羽も全てを上手く永続商品生成器として牢に繋いで可愛がれば良い。


 絶望に染まったそれの方が色々と得られる物が多いからなぁ。


「エルフの方があの子より阿呆らしい。折角ヒントを出してやったのに仲間ばかり差し出して。嗚呼、愚かなり。……そうだ、ハイエルフも何匹か攫ってみようか。ルーナのように酷い仕打ちを受けた者程仲間にし易い。食費等は(かさ)むだろうが……まあ、それは一興。」

「ねぇお嬢様、これを機にレア個体を捕まえては隷属、又は調教するのは如何です? 種類が増えてきたら交配して新しい種類を作るのも宜しいのでは? お嬢様を崇める宗教でも作って、卵の頃から刷り込めばお嬢様の国が作れるかもしれませんよ!」

「国、か。次の遊びにしても良いかもしれんな。」

「ですが主、仮に国遊びをするのではあれば外交や政治などの国政に関する知識が要りますので、その手の類の奴隷が必要ですね。」

「……あぁ。近くの街から森の中に迷い込んできてくれれば助かるんだがな。」

――次回「第13話 多才で何より」


ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。

もし作品を気に入っていただけましたら、ブックマークやスタンプで応援いただけると嬉しいです。

感想なども励みになります。


今後とも『悠久の宴にようこそ』をよろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ