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Chapter 021_子守歌

「おじょーさまーぁぁぁーーーっっ!!」



遅れること、半日。



早馬を乗り継いで。夜通し走って。


焼かれ、刻まれ、首を落とされ…

道端に転がる無残な死体を横目に。


お嬢様の生家にたどり着いたのは、もう日も明ける薄明時だった。


高く昇った下弦の月が

朝の光にかき消されようとしている…



「いまっ、貴女の薔薇がいまっ!!」


…そんな時だった










「すー・・・」

「せー…の…」

「「『リブラリアの理第7原理』」」


「あ、あの声はっ!?」


獣人にラヴェンナ兵…沢山の死体を越え、赤グロい血の床を駆け

、腐臭でいっぱいのお屋敷の2階へ登ると、そこでは…



「「『綴られし定理を今ここに』」」


「お嬢様っ!!!」


「「『それは祈り』」」


「あれは…天使っ!?お嬢様が喚んだの!?!?」


「「『微睡み誘う天使の祈り』」」


「それに、お嬢様が抱いているのは…っ…な、なに!?何が起きているの!?」


「「『眠れ、眠れ。と祈りを込めて』」」


「シュシュちゃん!?なにっ!?どうなってるの?」


「「『時を止め』」」


「ローズ様…。シュシュも、わかない。です………」


「「『夜に留まり』」」


「っ!?お嬢様のお傍にいたんでしょ!!!?あなたがシッカリしないでどうするの!!!?」


「「『月と共に』」」


「そんなことっ……言われても…」


「「『銀河に揺蕩(たゆた)う航海へ』」」


「甘えるんじゃない!!あなたはお嬢様の…ま、魔女様のっ!!綴られし、万象の魔女様の従者なのよ!!お嬢様を良き方に導くのが役目でしょっ!?しっかりしなさいっ!!」


「「『記憶の夢海(ゆめみ)に帆を立てて』」」


「っ…シュ、シュシュだって…シュシュだって頑張ったですっ!!!でもっ…でもっ!!ご主人様にはっ…届かな…かったっ…っっ…ひっく…えっくっ……っ…ご…ご主人様っ…のっ!お、お傍にいなかったローズさ…ん…にっ!そ…そんな事言われたくないですっっ!!」


「「『波に抱かれ、ただ眠れ』」」


「なっ!?な…なんですってぇっ!?!?」


「「『祈り込めて唄う』


子守唄(ララバイ)・・・


・・・

・・











……

………


・・・」

…お休みなさい。ロード…」

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