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想い出のバラ園  作者: 月野メグ
4/10

第4話 嫉妬

(読んでくれてはいるのね。でもなんで返事返ってこないのかな……)

秀がどんな気持ちでLINEを読んでいるのかと思うと、心配でならない。あまりしつこくするのも嫌われそうなので、LINEは止めた。

和葉は決めた。明日思いきって話してみようと。

(大丈夫……幼馴染みだもん。きっと何か言ってくれるはず!)

ベッドの中で布団を頭までかぶり、そう思った。色々思いにふけった後、和葉は眠りについた。


次の日、学校に着くと、和葉の耳にこんな言葉が入ってきた。

「ねぇ、児島君てさ、カッコいいよね~」

クラスメートの、ちょっと不良っぽい女子達が、そう言っていたのだ。

(……)

和葉は複雑な気持ちになった。それはそうだろう、と和葉も思った。秀は容姿端麗、スポーツ万能、成績優秀というパーフェクト男子だ。あんなパーフェクト男子が、放っておかれるはずがない 。女子達が目をつけたのだ。

じわじわと、和葉の心に嫉妬の念が生まれる。和葉自身は気づいていない。心にモヤモヤとした焦りを感じた。

そんなパーフェクト男子に対して和葉は、顔はまあまあ、スポーツ普通、成績普通といういわゆる普通の女の子だ。そんな和葉と幼馴染みなんて、釣り合わないと周りに思われるかもしれない。

「なんか影があるところもいいよね」

「ホントカッコいい、王子様みたい」

耳を傾けてみると、色々な女子がそう言っている。

(むむ……秀は、私の幼馴染みだもの……!)

自分が嫉妬してることに、少し自覚が生まれたようだ。

(仲が良いのは今のところ、私だけだし、秀のことよく知ってるのは私なんだからね……!)

秀の噂をしている女子をキョロキョロと見ると、フン、と少し不機嫌になり、自分の席についた。

秀が登校してくる。秀が教室に入ると、女子2、3人が積極的に挨拶する。相変わらず表情が暗い。

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