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エンカウント

今日は前の2話より多めです

―――――



「止まれ・・・」


パーティーメンバーの弓使いが後ろを歩いている俺達に言う。


「どうしたんだ?」


「何かいる・・・」


弓使いがゆっくり行くぞ・・・と言い、先に進む。

すると


「あれは・・・」


そこにいたのは序盤に出る、所謂雑魚モンスターである、ウルフだった。

しかし何か様子がおかしい・・・


「ウルフ・・・だよな・・・?」


「おそらくだけど・・・ね」


弓使いも魔法使いも、やはり分かるようだ。


「色が違う・・・それに、鑑定が出来ない・・・」


確かに。普通のウルフは、茶色や黒。進化系でいくならフォレストウルフというやつが緑色だったはずだ。

しかも鑑定出来ないという事は、少なくとも弓使いよりも強いという事だ。

あのウルフは―――


「・・・金色か?」


そう、見た事も聞いたこともない、金色なのだ。

魔法使いが急いで掲示板を開き、確認する。


「やっぱり情報はないか~・・・」


「となると、アップデートで追加された新種のモンスター・・・あるいは―――」


「ユニークモンスター・・・だな。」


弓使いの言葉にゆっくりと頷く。

モンスターズには、ユニークモンスターといって、かなり稀に現れるモンスターがいる。

その素材を使った装備は、特別な力を宿し、最初から最後まで、ずっと使い続ける事が出来るらしい。

更に討伐に成功すれば、特別な称号が得られ、特殊なスキルまで取得出来る。

しかし、やはりとも言うべきかとても強く、種族によっては街の近くに湧くだけで、強制イベントが発生し、大討伐が始まることがあるほどだ。


「これは行くしかないな」


弓使いと魔法使いは頷く。

初心者の街である、タルルの近くに湧き、更に種族はウルフという雑魚モンスターだ。

このチャンスを逃す訳には行かない・・・


「行くか」


話がまとまり、ウルフに近づく―――


「さて、戦闘開始だ・・・」


――――――

名前 オッズ

性別 男

種族 獣人 Lv23

職業 戦士

所持スキル

剣技Lv4 闘気Lv3 初級魔法Lv2

回避Lv3 盾Lv5 水泳Lv2 連携Lv8

パッシブスキル

ヘイト上昇 防御力上昇

称号

守護者――防御力上昇


――――――

名前 フランク

性別 男

種族 エルフ Lv20

職業 狩人

所持スキル

弓技Lv5 狙撃Lv4 初級魔法Lv2

回避Lv1 水泳Lv2 鑑定Lv3 連携Lv6

パッシブスキル

ヘイト低下 射程上昇 威力増加

称号

狙撃手――距離が離れれば離れる程威力増加


―――――

名前 ポム太

性別 男

種族 人間 Lv21

職業 魔法使い

所持スキル

杖術Lv3 初級魔法Lv6 中級魔法Lv3

強化魔法Lv5 薬師Lv3 連携Lv7

パッシブスキル

ヘイト低下 魔法効果拡大 魔法範囲拡大

称号

魔法の心得――魔法攻撃力上昇


―――――


「・・・嘘でしょ?」


鑑定した結果がこれだよ・・・

えぇ!初心者みたいな装備なのに強い!―――いや、良く見ると結構いい装備だなぁ・・・って今はそれどころじゃないか!

なんかヤル気満々で来てるんだけど・・・


ふむ、茶髪猫耳でモブ顔の戦士にー、金髪メガネの結構イケメンな狩人とー、緑髪のほわほわした顔の魔法使いと。

しかもなかなかにいいパーティーだなぁ。もう1人壁役が欲しい所・・・ってまた現実逃避してた!

いけないいけない、戦士が近づいてきてるし、集中しなきゃ・・・



ってあれ?これ戦う必要ある?え?無いよね?

というかプレイヤー同士だし、PK(プレイヤーキラー)じゃないよね?


―――いや、僕は今プレイヤーってより敵か・・・

うーむ・・・だったら戦うべき・・・って危なっ!


戦士が一気に近付き剣を振ってくる。

そしてそれを避けると追撃とばかりに弓矢が飛んで来る。

が避けた先には――


「《サンダーチェーン》!」


麻痺系統の魔法を準備している魔法使いが――

放たれた魔法は黄色い火花を散らし、ジグザグに曲がりながら向かってくる。


『ヤバっ、当たるッ・・・!』


「グゥルオオオオオオオン!」


サンダーチェーンが当たり、僕は麻痺してしまう。


「ナイスだポム太!フランク!足を狙え!ポム太はデカいの用意しとけ!」


「おうよ!任せとけ!」「うん!わかった!」


「よしっ!食らえっ!《フレイムソード》!」


戦士の剣が炎を纏いながら振り下ろされる、ただでさえLv1で少ない体力が大分削られる。


「グゥオオオオオオ!」


更に弓使いが矢の後ろにロープが付いているものを取り出し、ロープの端を木にくくり付ける。

そしてそれを放ってくる。

矢は左の後ろ足に深く刺さる。


「グゥアアアアアア!」


いつも痛覚設定を100%のまま切っていなかったのが仇となり、とても痛い・・・


「よしっ、いくよ!《サンダーレイン》!」


魔法使いが杖の先から放った光の玉が、僕の上まで浮き上がり、無数の雷を降らせる。


「グッ・・・ォォオオオオン!」


た・・・耐えたぞ・・・ッ!


「まさかここまでやって倒れないとは・・・!」


相手も焦ってるな・・・そりゃそうか。

まぁ、もう僕もヤル気が出たけどね。


『《精霊の歌》!』


僕の周りに光が集まり、全て傷を、状態異常を癒していく。


『《ウインドカッター》』


左足に刺さっていた矢を切断し、引き抜く。


『マジでもう許さないからね・・・!』


初級魔法の魔力操作を使い、純粋な魔力だけを集めていく――――



――――――


『やりすぎた・・・』


あの後、集めた魔力をそのまま僕にだけ当たらないように撃ったんだけど・・・


草木は少しも残ってないし、さっき戦ってた人達の姿も無い。更に地面も抉れて酷いことになってる。



・・・まぁ、いっか♪気にしたら負けだよね!


とりあえずは最初の目的だったタルルに向かおうかな。


―――――





次の話は全部3者視点になる予定。

戦闘シーン、思ったより難しい・・・

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