三姫士
「…………コンコルド、あなたはよく頑張った」
ディアが俺に……手加減抜きで戦った結果エキドナ流壁ハメをやられかけたり連撃されたりしてなすすべもなくやられた俺に声をかけてきた。
……なんだろうな、この目から溢れ出る水は……
「本気のミロンママはわたしでも止められないから仕方がない…………でも、あのミロンママが本気を出すなんて……」
「あのミロンママ、ね……ディアでさえ本気を出したところを滅多に見てないのか?」
「うん……わたしが見ていてミロンママが本気を出したのは、ミロンママがママ(リリス)を頼ってきた時にママがミロンママの覚悟を見たいって……当時10歳のわたしと当時4歳のミラの目の前で大乱闘し始めた時……」
2人共、幼い娘達の目の前で何をやっているんだか……
「それと、ママが良かれと思ってミロンママに仕組んだお見合いで相手が処女厨のユニコーンで、そいつがミロンママを盛大に怒らせた時ぐらい」
「…………リリスさん絶対ワザとやったんじゃね? それ」
悪ふざけの一環でやった結果リリスさんの予想を越えたのか、もしくはリリスさんが狡猾に、ユニコーンに対してミロンをけしかけたのか……リリスさんの性格から後者だろうなぁ……
「とにかく、今のミロンママにはわたしとコンコルドでは太刀打ち出来ない。だから助けを呼んだの……3人」
「3人?」
俺がそう聞き返すと、ディアは俺の背後を指差した。
「来たよコンコルド……あの3人がユート保護隊三銃士」
「ユート保護隊三銃士ぃ?」
振り返ると、ユート好きの3人が……ミロンの娘でラミアのミラ、クイーンサキュバスでリリスさんの年の離れた妹のアリス、そして女王蜂のイアリの3人が、場外乱闘を繰り広げていた。
「3人共仲良くしろよ……」
こんな3人で大丈夫なのかと聞かれたら、100人が10人一番良いパーティーを頼むと答え、90人が大丈夫じゃないと答えるような、そんなちぐはぐなパーティーだった。
「……コンコルド、これはおそらくミロンママからの試練なの。力ずくでもユートを奪い取れという試練だとわたしは受け取った」
「……それで、あの3人を洞窟に送る手段は考えてあるのか?」
正直あいつらをコントロールなんて、俺には出来そうもないんだが。その一言に対してディアは答えた……
「大丈夫、わたしに良い考えがある」
よりにもよってドヤ顔でそんなフラグになりかねない事を言った……
カオスモード
ディア「あの子達がユート三姫士よ(本当は五虎将だけど)」
コンコルド「ユート三姫士!?(またワケ分からんこと言い出しやがって……)」ミラ「ユートの束縛者、ミラですの」
アリス「おにーちゃんを停滞させるもの……アリス」
イアリ「ハニーを誘導する占い師、イアリですわ」
コンコルド「役割分担出来てねぇ!」
一方その頃の真理達
真理「お兄ちゃん、そこに置いてあるオレオ取って~オレオ」
イズモ「……はいはい」
真理「オレオオレオ」
イズモ「……あのね真理ちゃん、怪我してるのは分かるけど」
ダアト「神河イズモ、茶を淹れなさい」
イズモ「もう!2人ともボクをこき使わないでよ!」
真理「その割には笑ってるよねぇ?」
ダアト「然りね」
イズモ「もう!!」




