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人は拾った幼神を保護出来るか? その6

「真理ちゃんが居ないって……なんで……!」

「ボクも、さっき来たときには居なかったんですよ……」

 イズモ君さんの言う通り、ベッドはもぬけの殻だった……しかも、偽装だったのか、枕が布団の中に置いてあり、逃げるように出て行ったように見えた。

「…………神河イズモ……わたしには神河真理が行方を眩ました理由が、なんとなくだけど分かるわ……」

「…………じゃあ、どうして真理ちゃんは……」

「…………おそらく……わたしのせいよ。わたしが力を失った事と、精神的なリンクが偶然でなかったとしたら……」

 床にへたり込み、懺悔するように呟いたダアトちゃん……一方、兄であるイズモ君さんはどこか釈然としなさそうに、666号室の真理ちゃんのスペースをみつめていた。

「……真理ちゃんが居ないのは確か。でも家出というのはどこか引っかかるし……」

「……イズモ様の推測通り窓が開いていたのデス。あと、布団はちょっと湿ってたぐらいで別に異常はなかったのデス。更に更に、イズモ様の鍵は正常だったのデスが、ミーが偽装してみた鍵を使ったら魔王が仕掛けたらしき呪いで死にかけたのデス。手当てをよこせなのデス」

 いつぞやのガラガル家の折に仕掛けたトラップがまだ残っていたらしく、ミーミルちゃんの体は見て分かるほどにボロボロであった。

「……イズモ様?」

「神河イズモ? 何故に探偵の真似事をしているのかしら? もしかして、わたし達の推測が違っていると」

「まあ……一応はそうなりますね。……真理ちゃんは誘拐されたのかもしれません」

 犯人が分かったと告げる探偵のようにはっきりと宣言してみせた。

「……どうしてかしら?」

「ミーにも早く教えやがれなのデス」

「あくまでも誘拐が否定出来ないという事ですけどね……まずこの部屋、僕が来た時には窓が開いていた事を除けばほぼ密室でした……窓の方も、梯子がかかっていないために上り下りするのは真理ちゃんには困難でしょう。ましてや、窓から出た後に偽装するために窓をしめるなんて、2、3個の理由によって否定出来そうですし」

「…………じゃあ、誰の仕業なのかしら?」

「ボクの推理だと……『禁誘屍人デッドマン』か、他のニャルラトホテプの可能性が高いでしょう……」

「………………」

「ニャンコテブ? ……オデブなネコの事デスか?」

 ラトが聞いたら助走を付けてぶん殴るレベルの聞き間違いだった。

「ニャルラトホテプ……とある神話で語られていた邪神の一体です…………真理ちゃん、無事だと良いのですが……」


ニャルラトホテプ「リアル童貞?知らない子ですね……」



イズモ「モン娘物なのにニャルラトホテプが完全に黒幕になったのは和久名さんのせいです……」

ルシフェル「ええ犯人は和久名真王よ!」

サタン「和久名絶対許さねえ!」

和「お、おのれデ○ケ○ドォ!お前はニャルラトホテプではないだろうが!」

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