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人は拾った幼神を保護出来るか? その5

ミーミルちゃんがあんな扱いなのは私の責任だ、だが私は謝らない。彼女のキャラ性を弄られキャラにしたのは私なのだからな。

和「ミーミルのキャラがこうなったのは、ミーミル初出の前作の真理関連の番外編が原因で…それは今作の為に後付けではない妹の設定と伏線を付け加えたせいだから…つまり、この作品が誕生したせい…はっ!全部私のせいだ!ハハハハハッ!ミーミルくん、全部私のせいだ!フフッ」

ミ(無言の手刀)

和「やめろミ」

ル(無言の腹パン)

ル「この子は湊君じゃ無いわ」

「大変なのデス大変なのデス! って毎度の事ながらなんで4人揃って殺意に満ちた視線を向けるのデス!?」

 誰だって安眠妨害をミーミルちゃんにされたら殺意に満ちた視線を向ける。誰だってこーする。僕だってこーする。

「……何の用だミーミル? 下らない用であれば……燃えかすになると思っていろ」

「くくく、下らない用なんかじゃないのデス! まず1つ目は、この部屋にいたダアトという少女は悪者だったのデス!」

「焼き加減を選ばせてやる」

 ミーミルちゃんの死刑が確定してしまった。可哀想なミーミルちゃん……

「まだ話は終わってないのデス! 勝手に焼死刑を確定させないで欲しいのデス! そもそもふたつ目の方が重要なのデス! そのダアトがこの部屋から」

「何だって!?」

「それは本当か!?」

「…………え? 今なんて言いましたの? 眠っている場合じゃないような気がしますの」

「だ! か! ら! ダアトが逃げたのデスよ! どこかに逃げ出したのデスよ! というか真理はなんでさっきから黙っているデスか!」

「…………ん? え? あ、何か言った〜?」

「おどりゃあスライム! デス! 何ミーを無視しやがっているデスか! 一週間の謹慎処分にするデスよコラ!」

 実質ただの一生徒であるところのミーミルちゃんに、果たしてそんな権限があるのだろうか?

「…………ん〜……なんとなくだけどさぁ……ダアトはそんなに遠くに行ってない気がするんだけどぉ〜…………う〜ん、多分南西の方角に2キロ以内ってところかなぁ〜?」

 ……なんでそんな事が言えるのかはさておき、とりあえず真理ちゃんを置いて、そして僕がミラさんを担いで行ってみることにした……


「う〜ん……なんなんだろ、この体を掃除機で吸われるみたいな感じ……?」

 真理はベッドで微睡みながら、そんな事を頭の片隅で考え……そして眠りについた。


「……あ、いやがったのデス! ダアト!」

 ミーミルちゃんに呼び止められたダアトちゃんは、ようやく追い付いてきたと言わんばかりの緩慢な動きで振り向いた。

「……ミーミルと小杉遊斗、そしてミラとドラグリア……真理はどうしたのかしら?」

「まずミーの質問が先なのデス! アナタはどうして」

「真理ちゃんは眠そうだったので寝かせておきました」

「ユート! ミーの台詞に割り込まないでほしいのデス! それよりもダアト! アナタはどうしてこんな真夜中に部屋を抜け出してこんな場所まで来たのデスか!」

「…………、……夜の散歩よ」

「なら近場を回れば良いのデス! どうせ逃げ出してよからぬことを」

「するわけないじゃない!」

 ……まったく、ミーミルちゃんの地雷踏み(マインステッパー)振りには困っちゃうよ、ホント……

「ダアトちゃん落ち着いて! ……じゃあ、どうしてこんな場所まで来たの? 僕達、何かダアトちゃんに悪いことを」

「…………、……あなた達のせいじゃないわ……ただ、あのスライム……神河 イズモの妹、神河 真理の近くにいると、わたしがわたしじゃ無くなっていく気がしたのよ……」

 ……やっぱり話がシリアスな方向に行っちゃうか……

「…………ミーミルちゃんはイズモ君さんに一応報告しに行って。長い散歩の事は伏せて……ね?」

「……分かったのデス」

 さて、それじゃあ次はこっちみたいだね……

「……ユート、ミラが限界のようだから私達は先に帰らせてもらう。それと……散歩の件は不問にしてやれ。誰だって自分の進むべき道が分からなくなるときがあるだろう? ……私にも覚えがある」

「……あ…………そうだよね」

 なんだ……僕は簡単で大切な事を忘れていたよ……人は誰でも道に迷って成長するんだって……

「ダアトちゃん、一緒に帰るよ? 僕は気にしてないからさ」

 そう言って僕はダアトちゃんに手を差し伸べた。ダアトちゃんはその手を引っ張り、強く握った。

「…………、……ありがとう、小杉遊斗……」



「……あー! イズモ様! どうしてここに居るのデスか! 逃げ出したのデスか! 自力でルシフェルさんの愛の巣から脱出したのデスか!」

 ミーミルはイズモの匂いを辿り、とある部屋に辿り着いた……真理が眠っているハズの666号室を……

「………………」

「イズモ様! 聞いているのデスか!」

「…………困ったなぁ……」

「ドラグリアもミラもユートもダアトも、みんな散歩に行っていていないのデス! その部屋にはもう真理しか」

「いえ……無人ですよ、この部屋は」

 そう行ってイズモは真理のベッドを指差した……

「だってほら、真理ちゃんのベッド……もぬけの殻ですから……」


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